【小野大輔】里親と住人がすごい件【DG5】

24voice Dear.蒼井藍様 ページ26

『こんばんは〜、お迎えに来ました〜』



最後の映画が丁度終わった頃に大輔さんが来た



｢あ、小野さん来たね〜、忘れ物ない？｣


｢大丈夫です！｣


｢そうだ、これ持ってって｣



そう言って渡してくれたのは紙袋に入った
たくさんの化粧品



｢えっ…これって…！｣


｢僕のはまだあるから気にしないでね｣



こういったお買い物が出来なかったから
すごくありがたかった



｢ありがとうございます！！

大事に使わさせて頂きます……お高いから…｣






｢今日はありがとね〜、これ良かったら食べて〜｣



大輔さんは翔太さんにお菓子の袋を渡した



｢いえいえ〜、突然ですけどAちゃんください｣



私は驚きが強すぎて玄関で転けた


というか、あれは事故だったけど
翔太さんは気にしてないっぽい…



｢唐突過ぎるよ、おじさん若い子理解できない｣



｢あと1週間くらいだけ、映画語りたいんです｣



｢駄目です、蒼井くん何しだすか分かんないもん｣



｢それか2日間だけでもいいんで、あと10本くらい

語りたいんですよ、お願いします、お義父さん｣



｢誰がお義父さんだ、あ、今、娘を取られる

気持ちすごく分かった｣



｢じゃあ、いつかまた頼ってくださいね〜｣



｢いつかね〜｣



翔太さんは手を振ってくれる



｢あっ、事故のこと、秘密だよ？｣



手をしー、と口元に当てるけど
その口からボロボロ出てる



｢ねえ？事故ってなに？！蒼井くん？！｣



翔太さんはバタンとドアを閉めてしまった



｢んも〜……A、事故って…？｣



黙ってるわけにはいかないので正直に話した



｢えっと、事故的に…キス……しちゃ、て｣


｢本当なんだ…｣



大輔さんは自分の頭を抑えた



｢もう…蒼井くんたら………じゃあ…｣





スッと大輔さんの顔が近くなって
翔太さんよりも少し長いキスをしてきた

息が苦しくなってぽんぽんと大輔さんの
胸を叩いた




｢これで上書きだからね？｣



手をきゅっと握られた

大輔さんはやっぱり大人の余裕があった




｢翔太さん、オネエっ気ありましたよ｣


｢マジか｣

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