【小野大輔】里親と住人がすごい件【DG5】

22voice Dear.ひかなん様 ページ24

｢女子力無さそう｣


｢いきなりそれは失礼過ぎませんか｣



DG5全員は仕事、というわけで
今日は蒼井翔太さんの部屋に留守番になった



｢いや、だって、肌の手入れとかしてないでしょ？｣


｢な、なんで分かるんですか…｣



真っ白で細い指が、私の頬をぷにぷにする



｢若干乾燥してるし、目が死んでるよ｣



顔は女子並に綺麗なくせに、言う事は厳しい



｢ほら、ちょっとおいで｣



蒼井さんはちょいちょいと呼ぶ

そしてソファに座らされる

化粧品等が入ってる箱から何本かを選んでいる



｢せめて化粧水とかは付けようね｣



パッティングは初めてでひんやりしていた



｢気持ちいいでしょ？あとは保湿クリーム塗るの｣



さっぱり、なんて思ってるといきなり
ぬるっとした感触がきた



｢うえっ…ぬ、ぬるって…｣


｢あは、くすぐったかった？｣



蒼井さんは笑って構わず塗り続ける



｢女の子なんだから、可愛くしなきゃダメだよ？｣



全体を塗り終えると今度は化粧品を出す

どれもこれも高そうなものばかり


そして蒼井さんは、これはこう使う、
これはこういう時に、と教えてくれる

私はすかさずそれをメモに書いた



それから蒼井さんはマニキュアを持ってきた

色んな色がある中、綺麗なコバルトブルーの
マニキュアを私の爪に塗る



｢Aちゃんは青が似合うね〜｣



シンプルだけどものすごく綺麗な仕上がり



｢ほら、これだけでもおしゃれでしょ？｣



こんなにも綺麗なマニキュア初めてだった






｢…こんなにも可愛くなれるんだからさ〜…｣



すると急に蒼井さんは真面目な顔で頬を触ってきた



｢この世界中の誰よりも…｣



こんなことを言う蒼井さんは色っぽいし、
素敵だし、何より美しい



｢…あなたを、愛してる……｣




｢………え、なっ？！えっ？｣



突然の言葉に自分の発言がおかしくなる

心臓も暴れるほど痛い




｢…ってな感じに、やると、大体男は引っかかるよ！

僕、舞台とかでよく女性役だったからさ〜｣







こういうところが無駄に腹立つ

女子よりも女子っぽい



｢騙されたでしょ〜、んじゃこれで

女子力向上講座はおしまいね〜｣



｢なんですか女子力向上講座って｣

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