第五十話 ページ1
私が眠っている時に無一郎くんにかけられたあの言葉たち。
何をしても頭から離れなくて、何をしても集中できない。
『ねぇ、A先生』
「……(愛しい…?私が…?)」
『ねぇ、A先生』
「……(何を思い出せば良いんだろう…?)」
『ねぇ、A先生』
「……(どうすればいいのかなぁ…)」
『ねぇ、A先生、僕の声届いていませんか?』
「はっ!!!!!近いよ!!無一郎くん!」
考え事していた私が悪いけど、
突然耳元で囁く無一郎くんも罪である。
『僕のこと放置するほど、夢中になっているものがあるんですか?』
「いや、、、ええと、、、」
『良い度胸していますね。3回も呼んだのになぁ』
「ごめんね、、、謝るからじわじわと詰め寄ってくるのはやめてほしい、、、かな、、、お勉強できなくなっちゃうから!」
『勉強かぁ…でも僕は先生が夢中になっているものの方が興味を唆られるんだけどなぁ』
「特にないって!そんなものは!」
『ふ〜ん。ま、何でも良いや。
でも、僕の声が届かなくなるほど、A先生を夢中にさせるなんて、、、許せないかも』
「ちょっと!無一郎くん!!」
『先生ってか弱いね。もう押し倒されてる。
ねぇ、A先生。
今だけは先生って呼ばなくて良いよね?』
「何してるの!離れて!」
『僕のことだけ考えていれば良いんだよ』
夕陽が縁側を越えて差し込む和室。
淡く橙色の輝く空間で無一郎とAの影が重なった。
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ぷっちょ(プロフ) - あの、素敵なお話です!この続きはあるのでしょうか? (2023年5月8日 5時) (レス) @page22 id: 88ce73b2aa (このIDを非表示/違反報告)
むいっちゃま(プロフ) - ご指摘いただいた方々ありがとうございます!!うっかりチェックついたまま保存しておりましたT^Tコメントいただいてから半年ほど経過してしまいましたが早急に外しました!!! (2023年5月8日 1時) (レス) id: 4f720e403d (このIDを非表示/違反報告)
naitomeakun(プロフ) - オリフラ立ってまっせ (2022年10月11日 14時) (レス) id: d3eefea6fe (このIDを非表示/違反報告)
ちも - オ/リ/フ/ラ立ってますよ。 (2022年9月30日 18時) (レス) id: 5817bb68d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むいっちゃま | 作成日時:2022年2月24日 1時