第三十一話 ページ32
なぜみちおと離れて暮らしているのか。
なぜみちおは剣士を目指しているのか。
どこでみちおは鍛錬しているのかなど、
これまでの流れを一通り炭治郎に説明した。
「そうだったんですか…
鬼殺隊である以上中途半端な覚悟で刀をふることは出来ません。
心が折れそうになることは山ほどあるし、
いつも生と死の天秤は揺れ動いていて、
今日の笑顔で明日も過ごせる保証なんてない。
それでも鬼の頸を斬らなければならない理由があるから
鬼殺隊は何があっても、何度でも前を向いて立ち向かうことが出来るんです。
みちおはその理由がある子だと思います。
だからきっと、立派な鬼殺隊になれると思いますよ。」
炭治郎君の言葉は決して少年とは思えない重みと温かさのあるものだった。
「炭治郎くん、ありがとう。
みちおが聞いていたらきっとすごく喜んでいたと思う。」
コンコン!「あのぉ〜すみませ〜ん」
炭治郎の言葉に瞳をうるうるさせていた時、
玄関の戸を叩き、少々控えめに家主を呼ぶ声が聞こえてきた。
「お客さんですかね?俺が出ますよ!」
そう言って炭治郎君は玄関の方へ向かっていった。
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作者名:むいっちゃま | 作成日時:2021年4月21日 3時