アイデア８５ やさしさ。怖がり脱出したい！ ページ40
う…やっぱりお墓のなかは怖い…。
今にも何か出てきそうだ…。
一歩一歩踏みしめながら歩くが、足は取れるのかというくらいに震えていた。
「だ、大丈夫か…？」
霧野くんは、苦笑いで聞く。
本当は私だってガツガツいってやりたいよ！
けど…
カァ。カァ
「ひっ…」
なんだ…カラスか…。
怖がって損した。なんて言いたいくらいだ。
本当はカラスで安心している。
もし肩に手が乗っていたとかなら、もう怖くて怖く…
ぴと。
「ぎゃああああああっ！！」
「どっ、どうした！？」
「さささっき、ぴとって！ぴとって！！」
突然の変な音に動揺する私。
どうして霧野くんは普通なの！？
霧野くんは、いたって冷静に私の肩を指差すと
「これだな」
そういって、私の肩からなにかを取った。
それは…
ぬるぬるとした青い手袋。
だれだ、誰がつけた！？
「なによ…これ…こんなのついてたの…？」
考えると怖くなって、涙が出てきた。
もう…やっぱり、無理だ…。
本当は、だいの怖いもの嫌いで今回こそとがんばった。
しかし、無理だ…。
今すぐにでも引き返したかった。
けれど、お金が向こうに…。
霧野君は、察したのか私に微笑むと
「俺がとってくるからさ、ここでまっててよ」
そういった。
本当は、それが一番手っ取り早くていいんだけど…
私には、その選択はできなかった。
「ううん…一人は怖いんだ…俺、怖がりでさぁ…」
目にはもう涙がたまっていてまぁひどい有様。
きもだめしごときで。
霧野君は、私の元へ戻ってくると、
「俺の腕につかまれよ。お前、女みたいだな。かわいらしいけどｗ」
と、私の両手を自分の左腕に絡ませた。
「…ありがと」
こんなことするって、もはやカップルじゃん！とか思いつつ、私はしっかりその腕につかまった。
・
・
懐中電灯の光を頼りに、いろんなものを乗り越え、私たちはお寺のお堂についた。
そこには、人数分の、白い袋に入ったものがあってもうすでに何個かなくなっていた。
「これだな」
霧野君は、私のと二つ分取ると、その一つを私のポケットに入れた。
ポケットのなかを確認する。
懐中電灯が照らしてくれたおかげでその場所もすぐにわかった。
「ありがとう」
礼を言うと、私たちはまた来た道を戻っていった
その時、霧野君が動揺していたように見えたけど
気のせいか。
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夏華(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2014年10月1日 17時) (
レス) id: 2ccbdb2088 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑の缶づめ(プロフ) - 刃斬 刀陽(はざん とうは）さん» ありがとうございますっ//がんばります！ (2014年5月20日 22時) (レス) id: 91142310ad (このIDを非表示/違反報告)
刃斬 刀陽(はざん とうは）(プロフ) - とっても面白いです！ハマりました！更新頑張ってください！ (2014年5月19日 18時) (レス) id: da78a6e755 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑の缶づめ(プロフ) - 神童ハルキさん» わぁぁ！！ありがとうございますヽ(*´∀｀)ノ亀更新でごめんなさい(´；ω；｀)頑張ります！ (2014年1月23日 23時) (レス) id: a372eb1a9b (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑の缶づめ(プロフ) - キキさん» コメントありがとうございます！！霧野くん、私もお気に入りです(笑) (2014年1月23日 23時) (レス) id: a372eb1a9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜜柑の缶づめ | 作成日時：2014年1月13日 23時
