【イナゴ】マンガ家少女と少年たち～男子校はいろんな意味で危険です...～ (ページ48)

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アイデア４６　守りたいもの。ページ48

目の前には、卑猥な姿にさせられていた彼女が。

やっぱりか...。こんなことだろうと思い急いで来た。

「霧野..くん..」

涙ながらに俺の顔をみる彼女。

何年ぶりかの再会がこんな形になるとは思いもしなかったが...

彼女も俺の名前を知っていた。多分、やっぱりAだ。

「たすけてっ..」

かすれた声が静かな廃工場内に響く。

俺は、ゆっくりとAのもとに近づいていく。

その時。

「あらあら、ここは坊やがくるようなところじゃないわよっ」

キ.モいおネエがニタニタと笑を浮かべながらおれの方に近づいてくる。

話し方といい、ジェスチャーといい、精神異常者かと一瞬思った...が。

見たところ、筋肉もいい感じについていて、結構ヤバいヤツかもしれないとは思った。

でも..

俺は昔から空手をやっていた。

それなりの戦力ならある。

＿＿勝てる＿＿

そう確信をもった。

「坊やだと...？それは俺の腕を見てからいってくれないか？」

自然と、唇は綻んでいた。

そして、

「はああっ！！」

おネエを持ち上げ、コンクリートへと首から突き落とした。

「い”ぐっ！」

おネエはそのまま気絶してしまった。

案外弱かった。

「どうだ？これでも坊や、だなんて言えるか？」

坊や、俺はもう坊やじゃない。

昔みたいに、友達を守れなかった俺にはならない。

「っ...かかれええ！！」

それからは、体が軽かった。

襲いかかってくる敵をみるみるのうちに倒していく。

自分でも、こんなことができるんだ...とおもった。

「おらぁ、捕まえたぞぉw」

俺は、一人の男に羽交い絞めにされる...が

「お前ら、俺一人だとおもうか？...んな馬鹿なことするワケないだろ！」

俺は動ける足を大きく振り上げ、そいつの懐めがけて振り下ろす。

男は、きれいに吹っ飛び、俺は開放される。

そして入ってくるのは、神童たち。

「霧野！一人で先にいくな！」

「先輩！カッコよかったけど、あの娘ヤバイよ？」

さっきから影で見ていたのは薄々気付いていた。

ちょうど、これがタイミングになったんだろうな。

俺は、狩屋の言葉に引っかかり、ふと、Aのほうを見た

男がまだAの上に乗っていたのだある。

そして、その手は、Aの...。

俺は無性に腹がたった。

とりあえず、アイツのは守ってやりたい。

「先輩！」

「っあぁ！ここは任せるぞ！」

俺は走り出した。