【イナゴ】マンガ家少女と少年たち～男子校はいろんな意味で危険です...～ (ページ45)

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アイデア４３　迫り来る時間。ページ45

「神童！！」

「霧野、どうした？狩屋まで、そんなに焦って」

神童の家のなかに入ると俺たちは一呼吸ついた。

そして、

「悪い、突然邪魔して、もしかしたら信じてもらえないかもしれないが、
女が商店街で誘拐された」

「嘘だろ？」

神童は目を大きく見開いた

「本当です。俺も見ました！」

狩屋も俺に便乗する

「商店街にいたらさ、その光景をみて..急いで追いかけたが、見失った..」

思い出すだけであの悔しさが蘇る。
俺は膝を、握った手で叩いた。

「そうなのか..それなら急がないといけないだろ、
霧野、ナンバープレートは覚えているか？」

「あっ、あぁ、○○５６７に７７－５９だった、確か..」

「わかった。それじゃあ今から車を出してもらうから、ついてこい！
急いで追いかけよう！」

「あっ、ああ！」

神童の言葉にはいつも説得力がある

そんなところがいつも羨ましい、とおもう

だが、いまはそんなことを言っている場合ではない

俺たちは、神童に案内してもらって

相変わらずの高級車に乗る

「そこを左に行ってくれ」

「はい」

神童は、さっき言ったナンバープレートの数字を入力した

すると、赤い矢印が。

動いている。

GPSのその矢印を頼りに神童が的確に神童の運転手に指示する

とにかく、まだ車は移動している

そのとき、

「矢印がとまった!くそ..車はもう着いたのか..」

「そうらしいな...ここは雷門の端のほうになるとある廃工場だ。
今となっては不良たちのたまり場になっているそうだ」

「まじかよ...」

不良...さっきの女、大丈夫なのか...

「あとどれくらいかかりますか_」

狩屋が聞く

「多分、あと15分程度だ。できるだけ急いでもらう」

その言葉とともに、車の速度はさらに増した

...まってろよ...

・

・

「着いた...」

俺たちが付いた場所。それは、草が周りに結構生えている廃工場

「これが、車か」

神童は、その車の写真を撮る

このあと、警察に提出するそうだ

「もたもたしていられない！俺は行くぞ！」

その時、「助けて」という声が耳に入る。工場からだ
俺は、待て！という神童の言葉を無視して工場へと入っていった

・

しまった鉄のドアを思い切り開ける

バンッ！！！というドアの音が木霊する、そしておれの目の前には
服の乱れたさっきの女

やっぱり、あれは..

「Aっ！！！！」

俺のしってるやつだ。