【イナゴ】マンガ家少女と少年たち～男子校はいろんな意味で危険です...～ (ページ41)

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アイデア３９　霧野君の好きな人。ページ41

そんなこんなでかれこれ二週間が経った。

南沢先輩の言っていた心配事、なんて全く起こらないし

剣城くんだって至って普通。

やっぱり心配しすぎなんだよ！！

「お疲れ様ですっ♪」

狩屋マサキくんの態度は相変わらず。

普段は、語尾に「♪」がつく勢いなのに
ふとした瞬間雰囲気も声音も変わる。

やっぱり苦手...。

「はぁ...」

私はため息をついた。

本当に危ないのってマサキくんじゃないの？
とか内心思ってる。

だってあんな態度...

気づいてないのか気づいてるのかどうかは知らないけど
時々、

『先輩柔らかいですね』

とか意味深な発言をしてくる。

もう！本当勘弁！！

・

・

霧野くんは...

「おはよう、桐谷」

至って普通。

朝、寝不足だった私は、現在絶賛睡眠なうin scoolです！

なぜかっていうと...

とにかく何もなさすぎて...アイデアが！

あの何日かは出来事がありすぎてむしろ書き足りないくらいだったけど...

そのお話もかきおわったし、今は何も大きな出来事とかはない。

日常をかくだけでは面白くない。

オリジナルでプロットから制作していた。

「やっぱり見本がないとなぁ...この題材は厳しいよ...」

ふとこぼれた本音。

あー！！女子校が懐かしい！！

そんなことも思ってしまう(笑)

・

「ねぇー霧野君ー」

「どうした？」

「...好きな人っている？」

「なっ...！」

とくに深い理由はない。

ちょっと聞いてみたかった。
ただそれだけ。

そんな質問に、霧野くんはこう答えた。

「小学生の頃から、ずっと思い続けている人がいる。
途中で俺が転校してからもう一度も会ってないけどな(笑)」

「一途だね」

「まぁな、その頃の俺さ、ひねくれてたから
優しくとかできなくてさ、
絶対嫌われてるよなーーーー...」

霧野くんは、頭を抱えた。

でも、小学生からって、すごい一途。

それくらい、好きなんだね。

嫌われてる...か...

私も、あの事件。
ガサツって恋してた人に言われたときどんなに悲しかったか(笑)

「でも、男の気持ちはわからないや...」

「え？お前、男だろ？」

「あっ！！ミスミス！女だw」

失言...言葉に気を付けないとってつまりこういうことだね。

なんとか隠せたから良かったものの、気を付けないと...。

つくづく異性になりきるって難しいなって思った。