【イナゴ】マンガ家少女と少年たち～男子校はいろんな意味で危険です...～ (ページ39)

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アイデア３７　守る覚悟。ページ39

「はぁ～！疲れたーーー」

「お疲れ」

あれから、私は円堂監督に合格をもらい、はれて、雷門サッカー部となった。

今日は、南沢先輩と帰宅。

「にしても、お前がそんなすごいなんて思わなかった」

「女だからってなめてたでしょ？ある程度はできます！！」

そう言って、私は南沢先輩にピースをする。

「...そうか」

「な、冷たーーーい！！！
もう少し反応してくれてもいいじゃん！」

先輩は無表情。

ひどいひどい！！

「ま、こっち(見ていた方)からでもわかったよ。
まだ本気じゃないだろ？
あー、女だからつき飛ばされるんじゃないかって心配した俺がバカだったー」

「あ、心配してくれたんだ！！ありがとう！！」

心配してくれていたとは...嬉しいね。

実際、内心どうなるかと思ってたし。

「というか、A、まじで気をつけろよな」

「へ？」

南沢先輩がそう言って立ち止まった。

「感の鋭いやつは薄々気付いてるかもしれない。
中には、危険なやつもいつかもしれねーからな」

「危険な人って先輩じゃないですかあれこそ、危険な人がやることですよ」

「な...まぁ、今は、こうして普通じゃねーか、
いや、な、まじで危険なやつとかいる。
剣城とかもな、気付いてるかもしれねー。」

「え！？剣城くんが？ないでしょーw「あるんだ」えっ」

そういって、南沢先輩は、私の肩をギュッと掴んだ。

そして、真剣な眼差しで言った。

「...気をつけます...」

びっくりして心臓がドクドク言っていた。

「俺が守ってやれることなんて限られている。
守れることは守ってやる。だけど、学年も違う。
二年にはAの正体を知っている奴はいるか？いないだろ？
だから、自分の体は自分で守るしかないんだ。
覚悟をもてよ」

「わかった...」

その時の私には、その言葉の意味をちゃんと分かっていなかった。

それを分かっていれば、

こんなことにはならなかったのにね＿＿＿＿