【イナゴ】マンガ家少女と少年たち～男子校はいろんな意味で危険です...～ (ページ37)

今日:13 hit、昨日:18 hit、合計:39,066 hit

アイデア３５　褒められることって嬉しいよね。ページ37

さっきのはなんだったんだろう...。

そんな気持ちに同様を覚えながらももう目の前には、三国先輩しかいなかった。

多分、守先...監督が配慮してくれたのかもしれない。

...でも、

＿そんなの私にはいらない！！＿

私はこれでも結構サッカーはできていた。

だから、実力試しにも、打ちたかった。

「はあぁぁぁっ！！！」

勢いよくゴールに向かってボールを蹴る。

それは、三国先輩の間をうまくすり抜けてゴールに入った。

「やったっ！」

軽くガッツポーズを決める。

三国先輩は、そのボールを抱えて私に近づいてくる。

「お前、すごいな！！期待の新人っていうのか？
これからもよろしくな！！！」

「はっ、はい」

やっぱり、なんか褒められると嬉しい...。

それから、天馬くんも私のもとにきて

「すごいです！！こんなにうまいのに、今まで試合であったことがないなんて
逆に驚きました！！」

「まぁ、そうだろうね...」

「へ？なんかいいました？」

「いや！そんなこともあるんだね～」

そりゃそうでしょ。

だって、女子だもん！！

女子サッカーやってた私が雷門と試合で当たることはまずなかっただろう。

...ふと、私は少し離れたところでぼーっとしていた霧野君のもとに駆け寄る。

「手合わせありがとさんっ♪」

わっ、と霧野君の肩に力をかけた。

霧野くんは、突然のことに驚き後ろに転けそうになった。

「びっくりした...いきなり危ないだろ...」

はぁ、と呆れたように言う霧野君。

「ごめんごめん！でも、反応面白かったw」

私は、ははははっ！！と爆笑。

それにつられて、霧野くんもクスッと笑った。

「どこまでも、クールだねぇ。霧野君」

「嫌味か？」

「違う違う！！いや、良いとおもうよ！モテるよw」

「さぁな」

私は、その霧野君の隣に腕組みしながら並ぶ。

これに、夕日があったらなんか熱血先生みたい。

そんなことを考えていた、その時。

「なぁ、さっきのテスト、お前の姿見たとき、なんか変な感じがした」

「へ？(;ﾟДﾟ)!」

「いや...冗談じゃなくて...」

霧野君の声音は至って冷静だった。

多分、私はその話に持ち込むのを逸らしたかったんだろうけど

＿＿＿無理そうだ。