すれ違ってからが本番だから3 ページ43
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蓮「Aちゃんおそいですねー」
古「そやなあ。……もしかして寝坊？」
四大「「いやいやそれはないでしょ(ですよ)！」」
古「あはは、めっちゃハモるやん2人」
四「だって、……ねえ？」
大「はい。Aちゃんに限ってそんなことは絶対にないと思います」
古「分かってるよ。ジョーダンジョーダン」
まあ確かに。
Aちゃんが朝に弱いっていうのはまあもしそうだとしても納得は行くけど、別に今日は雨も降ってないしそんなに早朝でもないし、
……どうしたんだろうか。昨日の様子を思い出してみても普通だったから、分からない。
蓮「でも柊くんももどってこないですよね」
田「……ほんとだ。いつ出ていったっけ」
大「たぶん、……20分くらい前です」
古「……柊、なんか何考えてるか分からんねんな、俺」
四「……柊くんは、心配ですね」
……ああでも、ほら。
俺がもっとちゃんとしなきゃ。
せっかくリーダーになったのに、俺が。
だって、なんとなくわかってるのに。
今のままじゃチームはまだフラフラふわふわしていて、1組に勝つなんてほとんど不可能に近いってこと、ちゃんと分かってるのに。
だからこそみんなでもっと一丸となって土台をしっかりさせたいのにでも、その土台でさえ、俺が作れてない。
古「……たじ？」
田「っえ、……あ、ごめん。なに？」
四「……たじくん、1人で抱えすぎないでくださいよ」
田「……ごめん。でも、……なんか、このままじゃ、」
言葉を発する度に気持ちが沈んでいく気がして、喉がどんどん詰まっていく。
田「……ごめん、」
こうやって謝ることしかできないのも、嫌なのに。
そうやって唇をグッと噛み締めた、その瞬間ガチャッとドアが開く音が部屋に響いて顔を上げる。
「すみません遅くな……え、なに。お通夜でもやってんの？」
柊「……やってないと思いますよさすがに」
「いや分かってるよ。そんくらい静かすぎて怖いってこと、！」
柊「ああ、そういうことか」
あー、Aちゃん。
Aちゃんだよ、やっぱり。
古「なにしてたん？2人でおったん？」
「そうそう。柊くんのお悩み相談受けてた」
柊「はっ？ちょっとなんでそれ、」
「さてここで問題です。グループとはなんのために存在しているんでしょーか。はい、大悟くん」
大「っえ、……えっと、」
俺はいつだって、Aちゃんがいてくれるだけで救われてるんだ。
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作者名：魚屋 | 作成日時：2021年2月16日 23時
