日プのオオカミちゃん (ページ39)

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飾らないままでいて2 ページ39

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古「じゃあ、まずリーダー決める？」

田「……俺、やりたいです」

四「お〜！」

蓮「みんないいですか？」

古「Aちゃんは？」

「ん？わたしはたじくんがやりたいならええよ」

田「よっしゃ、」

蓮「じゃあ決まりで〜」

正直びっくりした。

だって大神さんはダンスも上手いし歌もラップもあんなにできるのに、俺と同じで足でまといにならないようにって、

……そんなのあるわけないじゃん。

もしかして、不安そうな感じが顔に出てた俺に合わせてくれた？

大神さん、見た目に反してめちゃくちゃ優しくて素直だって練習生の中ではもはや有名だし、気でもつかってくれたのかな。

……だとしたら、そんなの大きなお世話だ。

センターを決める時も、みんな上げるから俺も一応手を上げてみたけどやっぱりほかのメンバーとの差はもう出てしまっていて、

ほら、やっぱりふつうに落ち込むことになる。

……でも、だめだ。

こんなんじゃ、このチームに入れてもらった意味がぜんぜんない。

俺はもっとずっと、今までより成長したくてここに来たのに。……なのに。

古「……待って、……たじが4票、」

田「……Aちゃん、3票。うわあ〜」

蓮「たじくんだ」

「いや……びっくりした、」

古「でもAちゃん、苦手とか言ってる割にめちゃくちゃ良かったやん。怖いくらいやったよ」

大「わかります！たじくんも良かったけど、なんか、Aちゃんがセンターに立ったらガラッて変わるんだろうなってワクワクしました」

「ああ、ありがとうそれは……」

結局センターはたじくんに決まった。

これでリーダーも、センターも、たじくんが務めることになる。

AちゃんはAちゃんで案の定あの短時間の練習だけでもめちゃくちゃ良くなってて、やっぱりできるんじゃん、なんて思う。

嫌だけど、こんなこと思ってる自分も。

田「……じゃあ、今日の全体練習はこのへんで。また明日はこの続きからやりましょう」

古「はーい。ちなみに明日は仲宗根さんと菅井先生のレッスンあるやんな？」

蓮「うわあどきどきしますね〜」

でも、やっぱり俺とは次元が違う。

Aちゃんだけじゃない、みんなそうだ。四谷くんも未経験者だから不安そうにしてはいるけど、でもやっぱり俺が一番足を引っ張ってしまってる。

そもそもの持ってるポテンシャルな違いすぎるんだからそうなるのは、分かってたはずなのに。