日プのオオカミちゃん (ページ32)

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出会うも別れるも運次第ページ32

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蓮「たじくんですか？しらないです。というかAちゃん髪色かわいくなってる……！かわいいですね」

1人目。

俊「たじくん？さっきあそこにいたけど……いなくなってますね。……あの、髪色めちゃくちゃかわいい、です」

2人目。

許「将吾くん？見てないけど、一緒にフェンフェンも探そうか？」

「あ、ううん。大丈夫。ありがとフェンフェン」

許「わ！フェンフェンの呼び方うまくなってます！かわいい〜」

「うわ、」

許「ああごめんなさい、せっかく髪の毛整えたのに。フェンフェン、その髪色も可愛くてすごく好きです。似合ってるよ」

……3人目。

うーん。なぜかたじくんが今日に限ってまったく見つけられない。帽子をすぐにでも返してあげたいのに、でもずっとこんな袋を持ち歩きながら歩いてなんていられないし……。

そして意外とちゃんと髪色と髪の長さが変わったことに気づく男性陣ね。フェンフェンに至ってはナチュラルに頭なでてくるのは早々にやめてもらいたいが。

……ちょっと、たじくんの色に近づいちゃってごめんねって、それも言いたいのにな。

奏「A〜そろそろ集合の時間だよ〜」

「あ、うん。これ荷物のとこ置いてから行くから先行っといて」

まあ、じゃあもう仕方ない。たじくんの荷物置き場のところにでもソッと置いておくか、と方向転換。名前も何も書いてないけどまあ、わかるだろう、きっと。

たじくんは几帳面だから、だいたいカバンもちゃんとチャックを閉めて着替えもちゃんと机の上に置いているのを知ってる。だから分かる。

……と、思ったけど。

「……分からんか」

「なにが分からないんですか？」

「っひ…！！」

「あは！ごめんなさい、驚かせて。なにか探してるんですか？だったら俺も手伝いますよ！」

「ああ……ううん、大丈夫。ありがとう」

「？いいの？……それ、誰かへのプレゼントじゃないんですか？」

コテン、と、かなりの綺麗な顔で首を傾げる彼の胸には『松田迅』と書かれている。

そんなことよりとんだ美少年だ。こんな子いたんだ、知らなかった…

迅「あ、見ちゃいました？松田迅です！18歳、沖縄県出身です！……Aちゃん、ですよね？」

「あ、はい。大神です」

迅「わはー！やっと話せたー！あ、俺のことは迅って呼んでくださいね！Aちゃん！」

おお、これまた大夢くんよりも圧倒的陽キャ感溢れる18歳だこと。あと笑顔がお金持ちに飼われてるよくいる猫みたいだ。