日プのオオカミちゃん (ページ11)

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くっつき虫がふたーりページ11

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Aちゃんは、人気者だ。

尾「てかさあ、Aちゃんもダンス上手いんやから2人と一緒に教えてくれたらええやん」

田「あー」

「いや、別にもう2人もおったら要らんやろ。充分やん、たじくんと西くんで」

尾「んー、……あ、なんなら俺の専用コーチやってくれてもええで♡」

「あ、すみません普通にいやです」

尾「辛辣！めっちゃ辛辣やんAちゃん！えっ待って、今の聞いた？」

ア「聞いてなーい」

西「え、なに、Aなんか言ったの？」

尾「なんで！？絶対聞こえてるやろこの距離やったら！」

Aちゃんは、みんなに好かれてる。

たじくんとぼくが一番初めに仲良くなったのに、まあ分かってはいたけどAちゃんは人に馴染んでいくのがものすごく早い。

それはなんだか、つい昨日一昨日に見たばかりのダンスの振り付けがするするとAちゃんの体の中にあっという間に染み込んでいくような、それと一緒。

みんな、Aちゃんの魅力にスイーッ、て吸い寄せられていってるんじゃないかなって、ちょっと思う。

西くんはスキンシップが多いからムッとするし、匠海くんは歳が近くてしかも関西出身で共通点が多いことにウーッてなるし、冬馬くんは「さすが王子ですね…」なんて言っていつも年上感満載で頼られてるのがやっぱり羨ましいし。

大「Aさん、あの、」

「ん？」

大「この……ここが、なんか難しくて」

「あー、そこは足広く使って……」

ほかのメンバーも、なんだかんだAちゃんと楽しそうにしていて、ムムム、と思ってしまう。

でも、1番のらいばるは。

「……あの、普通に暑いんやけど」

蓮「ほら、暑いってAちゃん言いよるよ、俊司くん」

俊「えー、蓮汰に言ってるんじゃない？俺もともと先にここに居たし」

「うん、まあどっちでもええねんけどそのやり取りも向こうでやってくれ」

この間まで全然Aちゃんと話してるところなんか見た事がなかったのに、

今日この練習が始まってからやけにAちゃんの近くにいる、俊司くんだ。

蓮「Aちゃんはどうやって俊司くんとそんなに仲良くなったんですか？」

「えー？どうやってって、……」

俊「だめ。蓮汰には内緒。ね、Aちゃん」

蓮「なっ、……ないしょはいやです、話してくださいAちゃん」

「んーまあこればっかりはなー」

蓮「なぁんでですか〜」

……怪しい。怪しいです、たじくん。