夏の魔物のせい ページ19
-
「暑い……」
ジョンハン「えーい大丈夫かハルヤ〜相変わらずよく汗かくねえㅋㅋ」
「ハニヒョンは涼しそうでいいですね……チンチャ……」
ジョシュア「ちゃんと水分取りなよ?倒れないようにね」
「……ネ。コマウォ、ヒョン」
夏は熱心に行われ続ける振り練のせいで、練習室内はモワモワと蒸されたような嫌な空気が漂いまくる。
そんな良くない空気の中、もちろん誰も彼も、もちろん俺もみごとに汗だくで、疲労感もうっすらある、
「あー……っ、」
……それなのに思わず目についてしまうハルの一挙一動にごくり、と無意識に喉を鳴らしてしまう。
汗もしたたる良いなんとか、とかいう日本のことわざ?はどうしたってハルのためにあるのでは、というくらい、夏のハルは、綺麗だ。
ディノ「まーた見惚れてるよこのヒョンは」
スングァン「ほんと……毎年毎年この季節になったらこれだもんねホシヒョンは……まあ分かるけど」
ディノ「ヤァ、ヒョン、」
スングァン「ウェ、ウェヨ、なんで僕だけ怒るの!?」
……そう、どんな季節のハルも可愛いけど!!
特に夏のハルは、ほんとに誰よりも、首筋を流れる汗がきらっきらしていて……あー、チンッチャイップダ……
「……?ヒョン、口開いてるよ」
ホシ「っえ、……ああ、」
「マーライオンじゃないんだから。ケンチャナ?」
……うん。
シンプルな黒い帽子も肌の白いハルには似合ってるしメイクが薄いからって言ってわざと目深に被ってるのもかわいい。
ちょっとオーバーサイズ気味のその白地のTシャツは俺が選んで買ってあげたレッスン着だからもっとかわいいし……
ああ、まだ休憩終わってないのに振りを確認しようと鏡の前に立つ、その真面目な姿も……キヨォ……!!
ホシ「……ぼや、……あれ?」
「……なに?ヒョン。やめてよ」
がしかし、その愛情表現としておおいにギュッ!と触れに行こうとした俺の体は惜しくもするり、と宙をかいてしまう。
ハルは、というと、鏡越しに俺の行動を見ていたのか、一瞬のうちにヒョイッと横に移動して怪訝な顔を俺に……この俺に辛辣にも、向けている。
「……アニ、やだよ?汗かいてるからそれ以上近づかないでって夏はいつも言ってんじゃん」
そして淡々と、ちょっと呆れたようにこう言うのだ。
……だから俺は、そんな“ハルに触れられない”夏が、いっちばん嫌いなんだ。
299人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
テイ(プロフ) - ハルカさん» 最高とのお言葉、たいへん嬉しいです!のんびりではありますが引き続きお楽しみいただけますと幸いです。 (2022年5月20日 10時) (レス) id: 51ed79440b (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ - 最高に好みです。これからも楽しみにしてます。 (2022年5月20日 4時) (レス) @page27 id: e5accedd3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mtuzu0043 | 作成日時:2022年4月28日 17時