【○○○!!】職場先はまさかのBLカフェでした。

Episode 6 ページ7

「___コスプレ…すか？」



仕事も一通り進み、20分の休憩に緑茶をほっと一息な俺は、小首を傾げ、目の前で同じく休憩に移っている黒尾さんに視線を向けた。



「そー。お客さんからの人気トップ10が、何かしらのコスプレをしながら仕事をするっつう訳の分からん行事が3ヶ月に一回あるんだよ。

…Aは、まだこのバイト始めて一ヶ月だから知らんだろうけど。」

「因みに、その訳の分からん行事は誰考案なんすか？」

「及川」

「そんなこったろうと思った…。」



呆れ混じりにはぁ…と浅いため息を零す。

その様子に苦笑する黒尾さんは、「あいつも馬鹿だよなー。」とどこか遠い目をしていた。

ホント…同意見ですよ、あの人は馬鹿です。



「まぁ…多分、俺なんてトップ10にも入れないと思うし、そんな関係ないとは思いますけど。」

「いや…Aの場合、分からねぇぞ？一応、準備はしとけ。」



そう言い残すと、そろそろ休憩終わりだなと立ち上がる黒尾さんに続いて、俺も椅子をキキと音を立てながら、引く。



「あ、1位は狙えないぞ。及川という不動の王者がいるからな。」

「さすが及川さん…。」

「俺は、5位ぐらいと言ったとこかなー。そろそろ、順位変動ぐらいあっても良いと思うんだけど。」



10位以内に入るのは当たり前とでも言うような自信満々な黒尾さんに、はは…と乾いた笑みを浮かべる。

まぁ…この人も大概テライケメンだから、否定しきれないのも事実である…。

Episode 7→←Episode 5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す