未来を呪う【呪術廻戦】【短編集】 (ページ8)

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2回目にあったAは、窓の向こうにいた。

少し、やつれた様な気もする。

「あれ、恵くん久しぶり。三年ぶり、ぐらいかな。」

『嗚呼A。…何で今まで会えなかったんだ。』

俺は、あのあと何度もここへ足を運んだ。ほぼ、毎日だったんじゃないかと思う。それでも会えたのは初めてあったあの日だけだった。

「ごめんね。実はあのあと私、大変なことになっちゃって。」

『大変なことってなんだよ。教えろよ。』

「うん。実はね、私は、Aは、生まれた時から呪いのために死ぬ運命にあるの。」

『は？』

「人柱、なんだって。契約だとも言っていた。ある特級呪霊と戦わない契約をするためになんだって。私の一族の黒髪黒目の者は生まれた時から人柱になるために呪われてる。」

『何でだよ、何でA何だよ！？』

せっかく会えたと思ったのに、こんなのってありえないだろ！

「すぐ言えなくてごめん。実は恵くんと会ったその日から体調を崩して病院にずっといたの。今日はたまたま戻ってきたんだけど、多分またすぐ病院に戻ると思う。」

『Aは、自分の人生がそんなんで良いのかよ。』

「…死ぬのは怖いよ。でも、私1人の命だけで多くの人が生きられるのならそれで、良いんじゃないかって思うの。」

『…そうかよ。もう勝手にしろよ。』

「うん。…またね。」

その言葉を最後にそこから2年。Aに会うことはなかった。