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「…り。…たどり。虎杖。おい、起きろ。」
『…ふしぐろ?』
「…はぁ。起きんのが遅いんだよ。」
『悪りぃ悪りぃ。んで?どったの?』
「一年三人での緊急の任務が入った。今すぐ出れるか?」
『!わりぃ!すぐ行こーぜ!』
伊地知さんの車に乗り込み伏黒から詳細を聞く。
『今回って何級ぐらいの奴なの?』
「準ニか二級あたりだ。」
「ふーん。なら余裕ね。伏黒、アンタ二級でしょ?」
「ああ。だが複数体いるから、一年三人でいくらしい。」
『たくさんいたら嫌だな〜…。』
「…それと"窓"の話だと非常に人型に近いらしい。中に人がいたとしてもそれは呪霊だ。躊躇わず祓えよ。」
『人型…(まさか、あいつが…いや。まさかな)。』
目的地に到着し中に入る。
相変わらずこういうところは陰気臭くて苦手だ。
「これは、三手に別れたほうがいいのかしら。」
「いや。それで少年院の時みたいになったら困る。」
「それもそうね。…ん?虎杖。アンタ本持ってきてたりする?」
『いや?持ってきてねーよ?なんで?』
「いや…。なんでアンタのしおりがここに落ちているのかなぁって。ほら、あれ。」
釘崎が指した方を見ると確かに俺の持っているしおりと似たものが落ちている。
早まる鼓動を抑えながら、それを拾う。
裏を捲ると…
【おめでとう!】と俺の字で書かれた文字。
そうだ、あの時せっかくだからって一言書いて…
『伏黒!釘崎!急ごう!被害者がAがいるかもしれない!』
「「はあっ!?」」
「ちょ、どういうことよ!?」
『説明は後でする!伏黒!どこいるかわかるか!?』
「ちっ。最上階だ!信憑性はないが万が一の事がある!急ぐぞ!」
頼む。間に合ってくれ…!
.
最上階に着いた虎杖が見たのは、あの時も今も想いを寄せているAだった。
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作者名:Blue Stella | 作成日時:2020年11月1日 22時