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「五条先生!」
『五条…ですって?』
「ん?君は………………………!人じゃ、ないね。もしかして…いや、あとにしよう。」
その後10秒だけ復活した宿儺様と戦った五条は器の少年を気絶させる。
五条、五条…!あの憎き血筋の!!!!
「で、君は………………………!
特級呪霊八百比丘尼!?」
「八百比丘尼ってあの人魚を食べたって言う?」
『半分正解よ。私は人魚の肉じゃなくて宿儺様に呪われて…いいえ。愛されて此処まで生きることができてるの。
あんなたいしたことのない奴の肉と宿儺様の呪いを一緒にされては困るわ。
宿儺様はこの世の何よりも美しく、強く、優しい尊い御方なの。ただの呪霊とは訳が違うわ。
その宿儺様とせっかく幸せに過ごせていたのに…それをお前ら呪術師が邪魔をして……………………許さない。特にお前の血筋…五条の人間は最悪だった。
私達の領域に火を放った!森も家も全て燃えた。…嗚呼、なんて憎いのかしら。』
思い出すだけで、腹が煮え繰り返りそうだ。
「じゃあ、僕らを殺すかい?」
『……………………いいえ、私には殺せない。その力がないもの。』
「そんなに長く生きているなら、何か一つぐらい強大な力があってもおかしくないでしょ。」
『いいえ。ないわ。期待に応えられなくてごめんなさい。私はたいした術式も持っていなくて、愛ゆえに生きられて今此処にいるの。
強いわけではないの。
それに、力を持っていたとしてもあなた達をきっと殺さないわ。』
「どうして?」
『私が憎いのはあの時代の呪術師であって貴方達ではないもの。』
「…君、面白いねぇ。話を聞く限りだと君、相当宿儺のことが好きなんだね。」
『好きなんかじゃないわ。愛してるの。』
「じゃあさ、こうしない?そこの少年が死ぬと君は宿儺と話せなくなって困る。
そこでだ。君にはこの少年の監視をしてもらう。生かすとなると、監視は欠かせなくなるからね。」
『…私が宿儺様の復活を手伝うとか考えないの?』
「だって君、自分で言ってたけど弱いじゃん。どうかな、君は宿儺のそばにいれて、僕らは害のない監視役を手に入れられる。良い提案だと思わない?」
『わかったわ。乗りましょう。…これからよろしくお願いしますね。五条さん、恵くん。』
.
取られてしまった、幸せを。
取られてしまった時間を。
千年分の貴方からの愛を。
全部此処から取り戻す。
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作者名:Blue Stella | 作成日時:2020年11月1日 22時