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「あららー先輩めちゃ注目あびとるやん。
んー俺より背低いから85点やな。」
校舎の窓から身を乗り出して点数をつけ出す健を差し置いて階段を急いで下がった。
ほんまに考えなしやった。
校門の前で待っててなんて、めちゃ恥ずいやろうなぁ。
怒ったかな？
そんな考えと裏腹に、肩を上下させる私を見て先輩は優しい笑顔を見せた。
「ごめんなさい」
「んー？遅れたから？全然ええよ！気にしてへんで」
「あ、いやそうやなくて。それもやけど
校門の前で待っててなんて、恥ずかしかったですよね？」
そう言うと考えているように唸り声をだしてまた笑った。
「全然！Aちゃんに関わる時間はなんでも楽しいねん」
恥ずかしげもなくそう言う先輩に逆に恥ずかしくなって目を逸らした。
「あ、そやー喉乾かへん？ジュース買おうや」
これくらい奢るでと言われてそれに甘えた。
私が選んだのは小さなりんごジュース。
ガタンと音をたてたジュースを先輩が取ってくれた。
「ありがとうございます！」
ええよーとはにかみながら渡してくる先輩にドキッとしながら受け取った。
少し指が触れてジュースを落とした私に、クスッとした。
「もーAちゃんめちゃ緊張しとるやん、可愛ええな」
「し、してない、です！あとごめんなさい落としてしまって」
「まーしてないって事にしたるわ」
ジュースを拾って先輩はまた同じだけお金を入れて同じボタンを押した。
「え、私これでいいですよ！味変わりませんし」
「あかんよー。落としたもん飲ませるなんて
それに俺もりんごジュース飲みたかってん！」
それでもあかんのー？なんてあざとく聞いてくるもんだから断り切れずにお礼をした。
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作者名：りた | 作成日時：2023年1月22日 17時
