HR ページ11
藤「先生怒っとったで」
和「ごめんごめん」
藤「Aちゃん？やっけ、案外大胆なんやな」
和「いつもはそんな子ちゃうねんけど」
藤「嬉しそうなんバレバレやで」
ほっぺたをぐいーと掴まれた。
痛いけどこんな痛みも嬉しいと感じるくらい気持ちが高潮していた。
藤「んで？なんやったの」
和「ちょっと気まづくなってたの謝られて、そんで」
藤「おまえ女の子を謝らすなよ！」
ベシッと頭を叩いてくるがこれは普通に痛い。
和「丈くんちゃんと聞いてや！そんでな？俺もすまんって言って理由言ったらAちゃんから……」
思い出しただけで顔が赤くなってるのがわかる。
今日は猛暑日やないのに汗が吹き出しそうなくらい熱い。
藤「お前…やっぱしばいてええ？」
和「なんでそうなるん！」
藤「まあ幸せそうで何より。」
和「ありがと」
思い出しては熱くなりの繰り返しで脳が溶けそう。
先生の話もろくに頭に入らない程嬉しいのは、Aちゃんの言葉が強すぎたせい。
鐘が鳴って教室を出ると後輩たちに囲まれた。
高「さっきの誰っすか！」
道「やっぱり彼女ですか？」
長「そんなんありえへん！」
和「ちょいっぺんに話すな！そんで謙杜は失礼や！」
少し落ち着いた空間に溜息をつく。
道「それでなんなんですか」
和「あの子は、彼女」
道「やっぱそうなんや、」
高「可愛かったっす。狙っていいすか？」
和「堂々と略奪宣言するな」
西「おいおい後輩君ども。高橋さん、あの子ははっすんに夢中や。お前がどうこうして奪えるもんちゃうで？」
和「なにそのキャラ」
髪の毛を風に靡かせてナルシキャラで現れた大ちゃん。
顎を少し出して前髪を息でふーふーしとるけどなんも格好ついとらん。
長「言いずらいっすけど、ダサいっすよ」
西「言いずらいとか言ってすんなり言うやん」
道「大橋くんはどーなんすか？」
和「どーなんって？」
道「彼女さんは大橋くんに夢中なのは分かりました。大橋くんは？」
和「俺は、」
ニタニタとしながら遠くで笑う丈くんと目が合う。
この後が最悪になることを覚悟した。
和「俺も、夢中やで」
西「ヒューヒュー！！」
藤「号外ー！号外ー！」
和「やめてや！」
続く
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作者名：りた | 作成日時：2023年1月22日 17時
