ただいま。【浦/島/坂/田/船】

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「はい、半分こ」

「あっ、ありがと」

5年ぶりくらいのプリクラは、以前とかなり勝手が違ってるようだった。

最近ではカメラを動かして好きな所から撮影出来るとかいう、すんごいシステムもあるらしい。

慣れた手つきでタッチパネルを操作し、カメラを回し、おしゃれな落書きをするさかたんに戸惑った。……時代の最先端を歩む歌い手、流石だね。

「難しかった？？」

「うん、すーぱーはいてくのろじー過ぎて驚いた」

「いやいや、スマホ使っとる人間が何言うてんねん」

「あ、確かに」

プリクラを大事にお財布にしまって、また歩き出す。

と、コンビニの前で優くんは足を止める。

「ごめん。トイレ行ってもええ？？」

「うん、待ってるね」

店内に入っていく優くんを手を振って見送り、鞄の中からスマホを取り出す。

実は今日、彼らのLIVEの当落日なんだ。

チケット取っとくよ、なんて言ってくれてたけど、自分の力で取りたいよね。

さぁ、当たってるかな……。

「……あれ？」

だめだ、まだメールが来てないみたい。

もう少し待たないとだめかぁ。

「ねぇねぇ」

突然、近くで声がした。スマホから顔を上げると髪を金色に染めたいかにもチャラそうな感じの男の子3人が。

「私……ですか？」

「そう、君。俺らとどっか行かねぇ？」

うっわー……。めっちゃ定番なナンパのされ方してる！私！！

こういうの、何て断ればいいのか分かんないんだけど！！

「俺らと、イイコトしたくない？？」

したくないです。全力で遠慮します。

って言うかこの人達、どう見ても大学生くらいだよね？？

24の女に向かって何てこと言ってんの！？

「……ごめんなさい、人を待ってるんです。他を当たってもらえますか？」

「え〜っ、いーじゃん。ちょっとだけ！！」

「あのっ、だから……」

しつこいなぁ、なんて思って口調を強めようとした時。

「何してんの？？」

・→←お出かけ。

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