108 ヤキモチ。 ページ17
「さかたん」
「んんん！何か、どっからツッコんだらええか分からんねけど！取り敢えずこっち！！」
意味不明なことを叫びながらさかたんは私を引っ張る。
「え、なに。どしたの、坂田」
「お前は要らんわ！」
私と同じく、意味が分からずについてこようとした伊吹くんにさかたんがピシャリ。
連れられるがまま砂浜の端っこに。
「取り敢えずそれちゃんと着て！チャックも上げる！！」
怒り顔でさかたんが、羽織りかけてた上着を指差す。
……流石に、酷いんじゃないかな。
「ねぇ、さかたん」
反論しようと声を出すと、思ったより暗い声が出て自分でもびっくりした。
「どしたん？」
「確かに私、この夏でかなり太っちゃったよ。流石にそろそろ痩せないとやばいのも分かってる。……さかたんの彼女になった以上、今までよりも身なりに気をつけないとだめだし、さかたんに釣り合うような女の子にならないといけないと思ってる」
「A……？？」
「でも！ちょっと、酷いんじゃない？？飛行機の時もそう、今だってすぐに上着着ろって！見苦しいかもしれないけどさ、ボートに乗ってた一瞬の間だけじゃない！！」
感情的になるなんて柄じゃない。あくまで、何度も言わないでほしいことだけを伝えるつもりだったのに。
一度口を開くと止まらなくなって、つい語気を荒げてしまう。
「なぁ、A」
「何」
「ちゃんと聞いて？」
「……どしたの」
落ち着け。一旦落ち着け、私。
顔を上げ、さかたんをじっと見る。
「俺さ、見苦しいとかいつ言うた？？俺に釣り合うとか合わんとか、意味分からへん」
「……」
「俺は、他の奴にそんな姿見られんの嫌やったから着といてほしかってん」
「……へ？」
びっくりするあまり、声がひっくり返った。恥ずかし。
「だって、伊吹とか絶対変なこと考える！」
「ちょ、さかたん？ほんとに何言ってんの？？」
「やから、他の奴らのまえでそんなカッコせんとって！俺だけが見てたらええの！！」
何それ、さかたん。それってさ。
「……嫉妬？」
「ちゃうわ！黙っとけ！」
……ほんとは私だって嫉妬してたんだよ。さかたん、咲良達とばっかり居るから。
絶対に言ってやらないけど。
「あと、痩せようとか思わんでええ！ちょっとぷよってるぐらいが可愛い！」
「ぷよってるって言うな！」
さかたんがどう思うかは知らない。ほんとに悔しいから絶対に痩せてやる。
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ポン酢(プロフ) - つい最近みはじめましたずっと更新待ってます(;o;) (2020年2月11日 14時) (
レス) id: 76be53e752 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2020年1月9日 20時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
サク(プロフ) - お月さまさん» 返信遅れて申し訳ありません汗 コメントありがとうございます！ノロノロ更新ですがこれからも頑張ります！ (2019年6月2日 11時) (レス) id: 06cbca279d (このIDを非表示/違反報告)
お月さま - 面白い所と感動する所があって最高です 更新待ってます！ (2019年5月6日 19時) (レス) id: ed0858bcdb (このIDを非表示/違反報告)
りん。(プロフ) - 燈乃さん» コメントありがとうございます！私自身、最近上手く書けないなと思っていたのですがそう言って頂けると本当に励みになります！頑張ります！！ (2019年2月19日 22時) (レス) id: 06cbca279d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サク | 作成日時：2019年2月13日 1時
