伝 赤青 「｢必然｣にまちがいなんてない」 ページ45
青視点
俺ら、出会って正解だったのかな。
お互い、1日違いで生まれてきた俺ら。
君は俺がこの事務所に入った数ヵ月後にこの事務所に入ってきた。
そして、一日違いやずっと同じ道を歩いてきたことで｢はしみず｣と呼ばれるようになったんだ。
｢はしみず｣とセットで扱われることで、比較されることも多かった俺ら。
｢瑞稀くんには歌上手いしダンスもできるけど…｣
そうだよね、そんなの分かってるんだ。
でも、そんな言葉を見てしまうと
あれ、俺らが出会ったことってまちがいなのかな？って思ってしまうんだ。
更にセットであるが故、俺が間違ったことをしたときには瑞稀の顔にも泥が塗られることになる。
ごめんね、ごめんね…俺なんかのせいで…
そんなことを思って、いつも心の中で瑞稀に謝り続けていた。
｢はしもっちゃん、どうかしたの？元気ないけど｣
｢別に…なんでもないよ？俺そんな元気なさそうに見える？笑｣
｢うん、なんかありそうな顔してんじゃん｣
｢あれでしょ、どうせはしもっちゃんのことだから俺のせいで…とか考えてんじゃないの｣
｢…どうだろうね？｣
｢つまりそういうことなんだな。｣
｢ねぇ、はしもっちゃんは、俺らが出会ったことまちがいだと思ってる？｣
｢いや、そんなこと…｣
｢あるんだね。そっかぁ…｣
｢俺は悲しいな。｣
｢だって、俺は、はしもっちゃんと出会ったことに正解もまちがいもないと思うからさ｣
｢俺も、最初はなんだこの馬鹿は…とか思ってたけどさ｣
｢ずっと一緒にいるにつれて、はしもっちゃんじゃなきゃ駄目なんだって思えてきたんだよ｣
｢俺らってさ、こうなる運命だった訳じゃないでしょ？｣
｢だって、俺らは必然なんだもん｣
｢俺は、必然で良かったと思ってるよ｣
｢運命ってさ、後から言われるもんじゃん｣
｢でもさ、俺らはきっとうまれる前から、前世から、一緒に居ようって決めてたんだよ｣
｢だから、はしもっちゃんもきっと前世で｢来世も一緒ね！！｣とか言ったんだよ｣
｢自分の発言、責任取ってよね｣
｢…うん！瑞稀、来世も再来世もずっとずーっと一緒ね？責任は取るから！！｣
俺らにまちがいさがしなんてものはないんだ。
正解であろうとまちがいであろうと、｢必然｣で、これからも永遠に一緒なんだ。
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｢まちがいさがし｣という曲を元に作りました！！
ほんとにほんとに瑞稀くんの運命じゃなくて必然って言葉が好きすぎて作ってしまいました…
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作者名：ひきにく | 作成日時：2020年11月8日 20時
