伝 赤青 「フラスコの液体」 ページ44
赤視点
いつだろう。
君に対して、友情とは何か違う感情を抱き始めるようになったのは。
でも、この感情をどう言葉に表すべきかも今の俺には分からない。
きっと俺らが知らぬ間にフラスコの中の液体は混ざり合っていったんだ。
どんなときに？
どうだろう、うっかり俺か君がフラスコにぶつかって液体が混ざってしまったのだろうか？
でも、俺は｢うっかり｣では無いと思うんだ。
その証拠に、混ざり合った液体は以前と何ら変わりない格好をしているからだ。
まぁ、変わったところといえば｢赤｣と｢青｣が混ざりきれず色が分離してしまっているところだろうか？
なんていうか…赤と青のマーブル模様みたいな笑
一見、あまり美しくは見えない。
だけど、この液体は混ざり途中なんだと思う。
必死に必死に、｢紫｣というまた別の美しい色になろうとしているんだと思う。
そうそう、さっき｢うっかり混ざった訳では無い｣って言ったよね。
つまり、フラスコの液体は混ざるべくして混ざったんだよ。
そして、紫になろうとしているんだ。
きっと、君がフラスコにぶつかって液体を混ぜようと企てたんだろ？
｢あわよくば、綺麗な紫になってほしいなぁ…｣なんて言って。
俺だって、最初は混ざりたくないって思ってた。
でも、君が俺に｢混ざり会いたい｣って思わせた。
俺も、早く君と｢友情以上｣の関係になりたいな。
君も、早く紫色になりたいなぁって思ってるんだろ？
君の考えてることなんてすぐにわかるよ？
フラスコ、混ぜてくれてありがとね？
おかげで、君への友情ではない本当の気持ちに気が付けた。
愛してるよ。
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かなり謎なフラスコ例え話。
まぁ、フラスコの赤い液体が瑞稀くんの心、青い液体が橋本さんの心という意味なんですけど。
自分たちが知らぬ間に愛し合っていたのかと思いきや、橋本さんがわざとその気持ちに気が付かせた。というわけなんですよ。
あと、フラスコの液体は｢運命｣として混ざってしまった訳ではなく、｢必然｣として混ざったという瑞稀くんの伝説のお言葉を込めました。
ちなみにこのお話には元ネタの曲がありまして、それが欅坂46さんの｢風に吹かれても｣という曲なんですけど、幼馴染？とかの友情から愛への移り変わりを表現してます。
是非聞いてください！MVもめっちゃいいです。損なし！！
伝 赤青 「｢必然｣にまちがいなんてない」→←伝 赤青 「君がいないと始まらない」
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作者名：ひきにく | 作成日時：2020年11月8日 20時
