short stories (ページ34)

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伝　赤白　「勝てるわけなかった」 (夢主登場) ページ34

白視点

俺には、好きな人がいる。

それは、女の子じゃなくて、男の子。

それで、カワイイ系？で身長も俺より低い後輩。

実は俺、生徒会長なんだけど、同じ生徒会員で書記なのがその後輩くんなんだ。

ちなみに名前は井上瑞稀。

女の子みたいな名前だよね？

実際、顔も女の子っぽくて可愛い顔なんだけど、本当にカッコイイ人なんだ。

俺が学校のことについて悩んでいた時も相談に乗ってくれたりして、そこから恋に落ちた。

でも、俺は女の子みたいにちっちゃくも無いし声も可愛くないし、瑞稀くんに選んでもらえる要素なんて無いんだ。

あぁ、俺が女の子だったらなぁ…

さっきの子みたいに｢瑞稀くん…！ちょっと話があって…｣なんて言って瑞稀くんに告白をすることができたかもしれないのに。

男の俺には、瑞稀くんに告白する権限すらないでしょ？

一応同じ生徒会員だから仲がギクシャクして生徒会活動に影響が出ても困るもんね。

それに、生徒会長が同じ生徒会員に告白してフラれたなんてなったら、それこそ俺の学校生活終わるし…

ほんと、俺って不憫な立ち位置にいるよね…

ほら、せめて俺が藤井くんみたいな背も低くてみんなから可愛がられてるような人だったらまだ可能性あったかもしれないのになぁ…

しかも、俺瑞稀くんの好きな人特定しちゃったんだよね。

恐らく両想いの。

その瑞稀くんの好きな人っていうのが、同じ生徒会員で会計の本田A。

二人はよく一緒にいるし、生徒会室で仕事をしている時もたまに目が合ったりしてたんだ。

可能性がないのは分かってたけど、リアルに好きな人が分かっちゃうと結構つらいもんだよね…