第83話「昨日の敵は今日も敵」 ページ39
一週間という期間は予想以上に長いもんだ。
学校に通ってる間は全く感じないだろう苦痛がモロ襲いかかってきて、結構苦しいです。
「私ここ出たら真っ先にAちゃんにヘッドロック食らわすんだ」
「急に何?怖っ!」
読んでいた雑誌から目を離し、トッティは奇妙なものを見るように私を凝視する。それにムカついたので苛立ちげに睨めつけた。
「どうして驚いてんのさトッティ。ゴミ捨て場に置き去りにされたフランス人形みたいな目ぇしてさ」
「いや僕そんな悲しげな瞳してないからね?」
「あー…ウンウン、つまりコタツは世界の真理であると同時に愚かな贋物って事だろォ?知ってる知ってる」
「全くもって意味が分からない。
でもコタツには謝って。何が愚かな贋物だよ」
「けっ。てめえはアイツの従順なる
「さっきから何言ってんのこの子!!」
もう僕じゃ手に負えない!と完全に引いた目で後退りながら私から距離を取るトッティ。
トッティはホントそういう所ダメよね〜〜。
「うえええん、Aちゃんんん。君に今すぐ会いたいいいい」
びええええと机に突っ伏して泣き出した私を見つめる目は生温かいものばかりだった。同情なんていらないって言ってるじゃないか。
「ねええトッティ!貴方ならこの気持ち分かってくれる?翼を捥がれた天使のような私のこの気持ち、分かってくれる!?!?」
「うん、絶対分かりたくない。あと自分で天使って言っちゃってる時点で申し訳ないけど引く」
「てめえなんか大っ嫌いだよバァァァァカ!!!」
びえええと泣きながらAはカラ松に飛びついた。
自分を中に閉じ込めた元凶に縋ってどうするんだと言わんばかりにひしひしと彼方此方から視線を感じた。でも私トッティ嫌い。
「トッティ。こんないたいけなエンジェルを傷付けないでやってくれ。可哀想だろう?」
「そうよ!可哀想でしょ私!!」
「なんで僕が悪いみたいな感じになってるわけ?意味が分からないんだけど」
てかなんでそういう時だけ仲良くなるの。あんたら本当どういう関係なのとスマホを弄りながら此方を見ようともせず問いかけるトッティに、
「結婚を誓い合った仲」
「加害者と被害者」
と口々に返した。勿論後者が私です。
その瞬間、我が身体を抱く腕の力が一層強くなったが断固としてこの関係は譲らんからな。
.
第84話「生み出すものなど何もない」→←第82話「貴方はどうして」
3943人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「妹」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こま - シンプルに言って好きです!カラ松のちょっと病んだ系のギャップえぐすぎて口から内蔵でましたwガチ、永遠に続いてほしいです!すべてが完璧すぎてもう毎日満面の笑みで一日を過ごしています!w続き楽しみに待ってます!!! (10月25日 19時) (レス) @page43 id: aa7af232a4 (このIDを非表示/違反報告)
みみ - めっちゃ好きです!!れお願いします!!!続き待ってます!!! (8月30日 22時) (レス) id: a39746ca53 (このIDを非表示/違反報告)
桃 - 超おもろい………続き待ってます!!!! (5月20日 23時) (レス) @page43 id: 4a7b17e5bc (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 続き待ってます···! (2022年4月7日 22時) (レス) id: a82882ac10 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらっち - 本当にもう好きすぎます... (2022年3月27日 1時) (レス) @page43 id: ab3ad11547 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぱんこ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年3月28日 16時