第72話「蝶になるための試練」 ページ27
「Aの作る飯は全部美味いぞ？」
しかし、「Aは絶対」という狂った考えを持つカラ松兄さんだけがそう呟いた。
「お前はな？お前だけはな？？
ヘドロみたいな飯でも「A」というブランドが付いてるからなお前にとって」
「てめえええええ、誰の料理がヘドロだゴルァァァァ！！！！」
「ヘドロでもゴミでも、Aと同じ物体を食べれるだけで幸せだ」
「結局一番ボロクソに言ってんのはカラ松だね」
ゴミ…食べるゴミ…しかもカラ松兄さんに言われた…とうつ伏せのままブツブツ呟くAは完全に意気消沈した。
「僕もAのご飯好きだけどなあー」と毒でも平気でペロリと食べそうな十四松がそう言うとAは泣きながら彼にくっ付いた。彼女は情緒不安定だった。
.
結局上の三人が朝飯を作ることになった。
十四松兄さんが何故台所に立つ事が無かったのかは察してほしい。
居間まで荷物のように運ばれ、芋虫女こと私は十四松兄さんと共にゴロゴロしていたら低血圧気味の一松兄さんと、珍しく寝ぐせを作ったままのトド松兄さんが部屋に入ってきた。
オハヨーと挨拶すると、ギョッとしたように私を見る2人。
…ああ、私が完全拘束されてんのを初めて見たもんな。
「あさっぱらからスゴイもんみた…」
「A、ヘーキ？可哀想だねえ重症患者に愛されちゃった子は…」
「うるせ！いいからさっさとパジャマから着替えろ。洗濯物回せんだろ」
主婦っぽい事を言ってみると、2人はテンション低めに返事を返して着替え始めた。いや此処でかよ。
だがそういうのは慣れてるため、特に何とも思わず十四松兄さんとイモムシごっこをして遊んだ。
(※イモムシごっことは…ひたすらイモムシのようにぐねぐね動くだけ)
トド松兄さんは脱いだ服を持って出て行ったが、一松兄さんは何を思ったか温もりが残ったパジャマを私に雑に被せた。
「ギャア！なんで！？ちょっ、いろいろと不便な体だからパジャマ退かせれん！なんも見えない！十四松兄さん助けて！！」
「それ洗濯機の中に入れてきて。言っとくけどこれはAにとっての試練だから。
十四松、一切手を出すなよ」
「アイサー！よく分かんないけど、Aにとって大切な事なら！」
「チクショオオオオそれ騙されてるから十四松兄さん！！」
軽くSな事をほざいた一松兄さんは、洗剤の香りと少々の獣臭さに包まれもがく私を笑って見ていた。
第73話「軟体動物の結束は固い」→←第71話「腹が減っては戦が出来ぬ」
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こま - シンプルに言って好きです！カラ松のちょっと病んだ系のギャップえぐすぎて口から内蔵でましたwガチ、永遠に続いてほしいです！すべてが完璧すぎてもう毎日満面の笑みで一日を過ごしています！w続き楽しみに待ってます！！！ (10月25日 19時) (
レス) @page43 id: aa7af232a4 (このIDを非表示/違反報告)
みみ - めっちゃ好きです！！れお願いします！！！続き待ってます！！！ (8月30日 22時) (レス) id: a39746ca53 (このIDを非表示/違反報告)
桃 - 超おもろい………続き待ってます！！！！ (5月20日 23時) (レス) @page43 id: 4a7b17e5bc (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 続き待ってます···！ (2022年4月7日 22時) (レス) id: a82882ac10 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらっち - 本当にもう好きすぎます... (2022年3月27日 1時) (レス) @page43 id: ab3ad11547 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱんこ
| 作者ホームページ：
作成日時：2016年3月28日 16時
