次男からの愛が重すぎて、妹である私の胃は持ちそうにない。【おそ松さん】 (ページ18)

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第16話「『愛してる』という言葉の重さの違い」ページ18

あの後、暫くの間ぐすぐすと泣いていたのだが、ふと気がつくと私の涙でカラ松兄さんの服がべっちゃり濡れているのに気付き、離れようとしたが恐ろしい力で引き戻された。最早抱き合ってるとかそんなレベルではない。

まあそれは帰ってきた(前に見捨てやがった)年中組の手によって対処されたが、何故かカラ松兄さんはとても満足そうにしていたので良かったと思われる。

あと、最後にカラ松兄さんが言った「大切に貰っとくからな」という言葉はどういう意味なのだろうか。

なんとなく分かってしまったが、敢えてここは何も言わないでおくのが一番の最善策でありやっぱあいつ頭おかしいだろ。

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そして、次の日の学校。

「……」

私の手に握られているのは靴箱の中に入っていた手紙。

とりあえず、静かに開けて中のものを取り出し確認した。

《松野さん、僕は君のことをずっと見ていました。

愛しています、言葉では言い表せないくらいに。

どうしたらこの愛を受け取っ》

そこまで読んだところでビリッビリに破った。

言いたいことが多々あるが、とりあえず、その、なんだ。ストーカーなら結構です。1人の大魔神で間に合ってます。

一切の痕跡を残さず、尚且つこんなストーカーの告白文を貰った事を悟られないようにしなきゃなと死んだ目をしながらそう思った。

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そして放課後。

あいにく友達はみんな日直やら掃除当番やら彼氏と帰るやらでぼっち帰りなう。

最後のやつは二人仲良く爆死(笑)しとけ。
何も言わないけど多分全員そう望んでる。

そして靴箱。

もう記憶の彼方へ消えていた手紙が、先程と全く同じように入ってた。

今度はもう遠慮せずに雑に開けて中身を確認した。

《どうして僕からの手紙を破り捨てたんですか？

あ、もしかして照れちゃった？

そんな松野さんも大好きです、愛してま》

ビリッッビリに破ってゴミ箱に捨てた。

ポジティブ過ぎだろこいつ。いつの間に入れやがったんだ。

朝と同じように、一切の痕跡を残さず捨て、しっかり手を洗った。

それを見られてる…と、いうのは百も承知だ。
寧ろ見せつけてやってるようなものだ。

ほらほら、君の好きな松野さんはこんなげっすい事やってんだぜバーカバーカと心の中で呟き、靴を履いて学校の門を抜けた。

もちろん門限の時間を過ぎないように早く出た。

チャリの爆走女が出現したら、多分それ私です。