【愛され狙い出現】皆様、頭のネジが緩んでいませんか。【キメツ学園】

「塩と飴と少々の痛み」 ページ14

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「………高校生の教室に興味があって来ました。先生の許可とか取って無いです本当すみませーん」



真顔で彼はそう言った。

………結局煽ってんじゃねーか！！！



むいたんオソロシス。先輩相手にその立ち回り、畏怖ると同時にマジ尊敬。さっすがむいくん！俺たちができない事を平然とやってのけ以下略。

今度こそ完全に固まった彼女を置いて、むいたんに引っ張られて教室から離れた。
去り際、一応大きな声で来海さんに向かって「諸々すみませんでしたーーッ！！！」って叫んだから良いよな？一応保護者的な立場として義理は通さねば。


むいくんには「何で謝るの、意味分かんないんだけど、俺が理解できるように説明してくれる？」って言われたけど、ヤケクソのように頭をわしゃわしゃ撫でくり回せば彼は黙った。されるがままとは珍しい。



「…………久しぶりにされた」

「え？」

「何でもない」



彼は何かを呟いていたが聞き逃した。
聞き返そうとしたが外方を向かれたので、こりゃ無理だと早々に諦め玄関を抜ける。



「……もしもさ、俺の所為であの女に執着されたら直ぐ言って」

「えっ……やだ〜〜頼りになるぅ〜〜」

「茶化さないで」



むすっとした顔でそう言われたけどいや〜君ってば可愛いねぇ。頼りになるねぇ。

「言う言う全部言う〜」と彼の頰をぷにぷに触りながらそう言えばぺん！と手を叩かれた。そこは容赦無いね君。



「絶対だよ」











そして、ある日。
今日は遅刻せず時間通りに出て来れた。チャリを漕いで学校へ向かう。

すると校門の前に派手な金髪が見えた。あっそうか、前回から数日が経ったもんな。あ〜〜またか、


また我妻くんを轢きかけないようチャリのスピードを緩める。いやもう良いか、降りよう。チャリから降りて、がらがらとチャリを引いて歩く。



「はよっす我妻くん」

「あ、おはようAちゃん」

「………」

「………」



「………ん？」


「え、何？」



いくら待っても彼は私に触れようとしない。
いやこの言い方破廉恥だな、とにかくチェックと称したいつものセクハラをしない。えっ何で？マジで何で？？



「あ、おはよ〜〜善逸くん！」

「愛華ちゃん！！おはよう！！！」



そしたら後ろから声が聞こえたと同時にどん、と背を押された。
誰だよびびるわ！！若干ふらつきつつ後ろを振り返れば、我妻くんの発した言葉と声で完全に察していたが、来海さんの姿があった。



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