「やめたげてよぉ!」 ページ11
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彼女の目が嘴平くん(顔面偏差値高過ぎてエグい)を見つめる!
嘴平くんが己の腕を掴む彼女の顔をようやく見た!
嘴平くんがゆっくり形の良い口を開いた!
Q.さて、そんな嘴平くんの対応は?
「誰だお前」
A.安定の嘴平くんでした。
安定過ぎわろた。ちょっと笑った。ニヤッとした。
小首を傾げ、訝しげに彼女を見下ろす嘴平くんは己の腕を掴みながらも唖然としている彼女の手をじっと見る。
「腕細過ぎだろ。栄養失調か?山ん中放り込んだらすぐ死にそうだな!」
そして真顔でエゲツない事を言った。
いやエゲツな、びっくりだよ、容赦無いな君。差別無いのは立派だと思います。そのまま貫いて、そして黙って席に戻って欲しい。最後はただの私の願望である。
「え、」と呆けた声を上げる彼女に「いい加減離せよ」と乱暴に手を振りほどいた。ブン!!って感じ。いやそれ、腕に付いた虫を追っ払う仕草〜〜〜!!!!!
痛快過ぎた。またニヤッとした。
ちょっと俯いて、少し気を落ち着かせてから前を見た。
彼女、来海さんは、殺気を放つかの如く恐ろしい表情で私を見つめていた。
思わず「ヒェッ」と情けない声が出た。
「え、な、ど、どうしたの来海さ」
「………」
戸惑う声を上げる私を完全に無視して、黙って席に戻った彼女。
揺らがねーな私への対応!!!初対面で普通ここまで嫌う?初日からウザがられたの?なんで?ナンデェ……?
隣の竈門くんが「大丈夫か?」と言いながら背を摩ってくれた。いや急にお兄ちゃん……その対応は有難いけども力加減分かってないよお兄ちゃん……お兄ちゃん?ゴリって言ったよお兄ちゃん?摩擦ってか、肉抉ろうとしてないお兄ちゃん?お兄ちゃん??
思わずゲッホゲホ咳き込む私に、今度は前の席の我妻くんが振り向き「ちょっ大丈夫!?これ、ティッシュ使って!」と言われたので有難く頂く。口元を拭って、素直に「あざっす我妻くん」と礼を言う。
「それ、頂戴?」
「え?」
「俺が捨てて来るから!」
「いや良いよ、自分で捨てるから」
「良いって良いって!」
「……、……じゃあ」
はい、とゴミを渡せば、彼は心底嬉しそうに「有難う!」と言った。何で嬉しいの?ゴミ渡したんだよ?
ホント不思議。そんな事を考えてたら煉獄先生が入ってきた。……ああ、そういや一時限目、歴史だったわ。
…………待って、我妻くん君、ゴミ捨てに行かないの?え?「後で」?……あ、そうなの……
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さゆ - えっ、えぇぇ…すごく面白いです!!更新頑張って下さい! (2021年12月24日 7時) (レス) @page22 id: 49d2dc5d0e (このIDを非表示/違反報告)
ノン - ヤバい。何この神作品。神過ぎる。あっ、ごめんなさい。本音出てました。ということで(え、どういうこと?)すっっっごく面白いです!応援してます!更新頑張ってください! (2020年9月12日 19時) (レス) id: b9bee98473 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - めっちゃくっちゃいいです!!もう、良すぎて鼻水が出てきました(?)続きすごく見たいです、更新楽しみにしてます!! (2020年8月11日 21時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
愛留(プロフ) - とても面白かったです!続きめっちゃ気になります…更新待ってます! (2020年5月23日 16時) (レス) id: 256b0d1c3f (このIDを非表示/違反報告)
うりょ - 続きが気になります!!!! (2020年5月18日 22時) (レス) id: 21c35aca73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱんこ | 作成日時:2019年9月23日 1時