第虚漆話「囚われの少年」 ページ10
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目の前の襖をスパァン!と開け放つ。
威嚇も込めて、ついでに驚いてくれればその隙を狙って首を狩る事が出来るので。
「(いない。別の場所か)」
いのっち何処行ったんだマジで。
出会って数分で離れ離れとか何で?運命とか糞食らえみたいな感じ?
「(気配は、遠い?ウーン正確な距離が掴めん)」
廊下を恐る恐る歩いて行く。一歩踏み出すと古くなった床の板が「ギィィ…」と鳴り出すので正直ビックリするからやめてほしい。
いのっちぃぃ、何処行ったのいのっちぃぃ……
とある部屋の前。息を吐き出しゆっくり吸った。
そしてスパァン!と同じように勢い良く開ける。
やはり誰もいな、いや居る!!誰、あっさっき鬼達に囲まれて「まれち」って言われた子!!
彼は突然の訪問者(私)に思い切りビックリした様子で、瞬間的に持っていた鼓(?)を叩こうとし、ちょっ
「待て待て待て少年!私は人間だ!鬼ではない!!なんか分からんけどソレ叩くの止め!ストップ!」
「!?、あ、ッ……!!」
「よーしよーし、大丈夫。大丈夫だよ、怖くない。私は君を助けに来た者です。鬼狩りに来ました」
「……っ、助け、俺を…助けに……!?」
「そう。(見た所怪我は……足か)……うん、良く頑張ったな。偉いな君は」
「……っう、あ……ッ、あぁ……っ」
「ヨシヨシ」
鬼に囲まれ、恐ろしい程の恐怖を与えられたであろう少年は、私の言葉で堰を切ったように泣き出した。
私は黙って頭を撫でた。こんな所、正気でいられる方が凄いもんな。君は良く頑張ったよ。
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ぱんこ(プロフ) - みしろさん» コメ有難うございます!神ではないんです、ただただ妄想を吐き出すのが得意な一般ピーポーなんです…(〃ノωノ)更新頑張ります〜〜! (2019年7月21日 17時) (レス) id: 3e4c0c522b (このIDを非表示/違反報告)
ぱんこ(プロフ) - ほにゃさん» コメ有難うございます!私の作る小説は悉くキャラが病んでいくので不思議ですね!笑 これから彼をどう動かそうかちょっと悩んでます…( ˘ω˘ ) (2019年7月21日 17時) (レス) id: 3e4c0c522b (このIDを非表示/違反報告)
ぱんこ(プロフ) - 黒酢さん» コメ有難うございます!キャラの性格を掴むのには苦労しました…炭治郎冷たいですか?笑 自分では全く分からないです(゚-゚;)これからはもっと優しいキャラにしていきます!笑 (2019年7月21日 17時) (レス) id: 3e4c0c522b (このIDを非表示/違反報告)
ふーゆず(プロフ) - 善逸ゥ!ゴボアゴボン”ン”(吐血音)最高かよ…ッ! (2019年7月20日 19時) (レス) id: 63500bc6f8 (このIDを非表示/違反報告)
みしろ(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいてます。テンポ良く読みやすいです。貴方様は神か……(合掌)陰からひっそりと応援しております!!!!! (2019年7月20日 12時) (レス) id: 509e58e731 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱんこ | 作成日時:2019年7月15日 16時