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第近漆話「冷徹なる惨事」 ページ30

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「いやお前、何してんの」



つい口からそんな言葉が零れた。
その声は、自分から出たとは思えない程冷え切っていた。


善逸くんをボコボコにしていた猪、いのっちは、ようやく此方に気付いたように目を向けた。



「A!!……あ?怒ってんのかお前?まあそれよりお前も手伝え!!コイツから箱を奪え!!」

「嫌」

「……アァ!?」

「嫌だ」



真っ直ぐいのっちを見つめてそう言えば、いのっちは首を傾げて「だァから、何でそんな怒ってんだよA!!」と言われた。


いや、怒るわ普通。
自然豊かな場所で伸び伸び育って人の営みを知らない君には分からないと思うが、そんなの、ブチ切れ案件だろ。暴力反対だバカ!またあの発作かバカ!

やるなら私にやれよ!!!!……アッ今すっげえドMみたいだった。滅茶苦茶後悔した。



兎に角もう何も構う事なく、清くんをその場に降ろした後すたすたと歩いて行く。

彼の側に膝を付けて、彼の顔を覗き込む。血に染まった顔を上げ、善逸くんは「Aちゃん……なんか、久しぶりだね……怪我はない……?」と問いかけてきた。


アホか。君が1番重症だろ!!……皮肉かよ、ホント。善逸くん。



「オイ!!何やってんだA!!」

「ハイ止まれ。そこから動かないでいのっち。もう一度彼とこの箱に手を出そうとしたら怒るぞ」

「ハァ!?テメェもかよ、何考えてんだ!!

その箱には“鬼”が居るんだぞ!!」



「………えっ、マジで?」



「は?マ?」

「えっ、それ本当?」

「……うん……本当」

「…………そう、か。知らなかった」



知らなかった、そんなパンドラの箱の中身なんて。

持ち主である炭治郎くんの顔を見る。彼は複雑そうに顔を歪め、だけど確かに頷いた。……マジで?



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第近捌話「御法度」→←第近陸話「悪い予感」



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設定タグ:鬼滅の刃 , 原作沿い , 転生   
作品ジャンル:ギャグ
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ぱんこ(プロフ) - みしろさん» コメ有難うございます!神ではないんです、ただただ妄想を吐き出すのが得意な一般ピーポーなんです…(〃ノωノ)更新頑張ります〜〜! (2019年7月21日 17時) (レス) id: 3e4c0c522b (このIDを非表示/違反報告)
ぱんこ(プロフ) - ほにゃさん» コメ有難うございます!私の作る小説は悉くキャラが病んでいくので不思議ですね!笑 これから彼をどう動かそうかちょっと悩んでます…( ˘ω˘ ) (2019年7月21日 17時) (レス) id: 3e4c0c522b (このIDを非表示/違反報告)
ぱんこ(プロフ) - 黒酢さん» コメ有難うございます!キャラの性格を掴むのには苦労しました…炭治郎冷たいですか?笑 自分では全く分からないです(゚-゚;)これからはもっと優しいキャラにしていきます!笑 (2019年7月21日 17時) (レス) id: 3e4c0c522b (このIDを非表示/違反報告)
ふーゆず(プロフ) - 善逸ゥ!ゴボアゴボン”ン”(吐血音)最高かよ…ッ! (2019年7月20日 19時) (レス) id: 63500bc6f8 (このIDを非表示/違反報告)
みしろ(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいてます。テンポ良く読みやすいです。貴方様は神か……(合掌)陰からひっそりと応援しております!!!!! (2019年7月20日 12時) (レス) id: 509e58e731 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱんこ | 作成日時:2019年7月15日 16時

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