第近参話「それは勲章でもあり」 ページ26
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「…………そ……それで、体から鼓が生えてる奴……あいつが他の奴にやられた時、この鼓を落としたから、叩いたら部屋が変わって……何とか今まで」
清くんは今までの経緯を炭治郎くんに説明する。炭治郎くんは「そうか…」と呟き、ふと顎に指を添える。
「“稀血”……あの鬼はそんなことを言ってたが……」
「あ、それ私も聞いた」
「そうだ、そう……俺のことマレチって呼ぶんだ!!」
……私はその「まれち」と違う匂いがする奴って言われたんだけど、まあ……今は彼らの話なので言うのはやめとこう。
開きかけた口を閉じた。
『カァーーア!!稀血トハ!!珍シキ血ノ持チ主デアル!!』
「うわっ……」
「キャア!」
「ズワッ!!」
『グワハハハ!!ガキ共!!ツツキ回スゾ!!」
「おい、よせ」
突然のカラス(戦慄)
普通にビックリした私たちは思い思いの叫び声を上げる。私だけダントツで叫び声が汚いのは何故だろうか。ズワッて。何?何の叫び?
「てか、そのカラスは君の鎹くんか、炭治郎くん」
「ああ、そうだ。……珍しき血ってどういうことだ?」
『生キ物ノ血ニハ種類系統ガアルノダ馬鹿メ!稀血ノ中デモサラニ数少ナイモノ、珍シキ血デアレバアル程鬼ニハ!!ソノ稀血一人デ五十人!!百人!!人ヲ喰ッタノト同ジクライノ栄養ガアル!!』
『稀血ハ鬼ノ御馳走ダ!!大好物ダ!!』と高々に言い放つカラス。
おまっ、そんな詳しく言う?清くんと妹ちゃんが震え出したやんけ!
ガーガー喚くカラスに向かって何かを言う前に、口を塞がれた。
横を見る。炭治郎くんが真剣な顔をして、口に人差し指を立ててこちらを見ていた。
その眼差しに思わずコクリと頷き口を閉ざす。
彼の手は、とてもザラザラしていて、何より皮膚が硬かった。
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ぱんこ(プロフ) - みしろさん» コメ有難うございます!神ではないんです、ただただ妄想を吐き出すのが得意な一般ピーポーなんです…(〃ノωノ)更新頑張ります〜〜! (2019年7月21日 17時) (レス) id: 3e4c0c522b (このIDを非表示/違反報告)
ぱんこ(プロフ) - ほにゃさん» コメ有難うございます!私の作る小説は悉くキャラが病んでいくので不思議ですね!笑 これから彼をどう動かそうかちょっと悩んでます…( ˘ω˘ ) (2019年7月21日 17時) (レス) id: 3e4c0c522b (このIDを非表示/違反報告)
ぱんこ(プロフ) - 黒酢さん» コメ有難うございます!キャラの性格を掴むのには苦労しました…炭治郎冷たいですか?笑 自分では全く分からないです(゚-゚;)これからはもっと優しいキャラにしていきます!笑 (2019年7月21日 17時) (レス) id: 3e4c0c522b (このIDを非表示/違反報告)
ふーゆず(プロフ) - 善逸ゥ!ゴボアゴボン”ン”(吐血音)最高かよ…ッ! (2019年7月20日 19時) (レス) id: 63500bc6f8 (このIDを非表示/違反報告)
みしろ(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいてます。テンポ良く読みやすいです。貴方様は神か……(合掌)陰からひっそりと応援しております!!!!! (2019年7月20日 12時) (レス) id: 509e58e731 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱんこ | 作成日時:2019年7月15日 16時