社会人になる筈だった私の就職先は『鬼殺隊』と呼ばれる組織に決定しました。弐【鬼滅の刃】

第圓参話「強くあるべし」 ページ16

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「驚かせてごめんね。私はこの少年達と一緒にこの屋敷の鬼をぶっ倒しに来た者ですよろしく」

「……あ、あの、えっと……」

「君達につかぬ事を聞きたい。柿色の着物に身を纏った少年をご存知か」

「！！柿色の、着物！？」

「お兄ちゃん！！私たちのお兄ちゃん、無事なの！？」



「そうか、君達があの子の弟妹か！ヨッシャ当たり！！
……今彼はあの屋敷の中に居るけど、無事だよ。安心して」



2人の頭を撫でてそう言うと、2人はあの子と同じようにぽろぽろと涙を流した。

ごめんね、泣かせるつもりはなかったけど。



「よっし、そうと決まれば行くぜ！！」

「ちょちょちょ、ちょっと待ってA！何処へ行くつもりだ！？」

「え？さっき飛ばされた窓」

「いやいや普通に玄関から入った方が良いんじゃない！？さっきかなりの勢いでぶっ飛ばされてたよ！？気付いてないの！？」

「………彼処からが近道じゃない？そうだって絶対」

「冷静さを欠くな！固まって行動するべきだ。まず中の状況を教えてくれ、なるべく正確に」

「……えっとね」



確かに冷静じゃなかったかもしれないと、ちょっとだけ気まずさから下を見ながら先程までの状況を出来るだけ細かく伝えた。


伝え終わると、「そうか…」と炭治郎くんは呟き、善逸くんは「うわぁぁやだやだ死んじゃうじゃん！！」と頭を抱えて蹲った。



………此処に来る前、「強くなれ」って言ったばかりなのにこの子は……



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