金髪君に散々貢いで貰ってたら、いつの間にか形成逆転されかけた話。弐【鬼滅の刃】

圓参、『礼儀』 ページ19

.



「(こんなにぐっすり眠れたの久々だから、脳がイマイチ働かん……)」



先程。綺麗な着物に身を包んだ綺麗なお姉さん方がこの部屋に朝餉を運びに来た。静々と、そしてテキパキした動作で膳に豪華な食事が並べられるのをぼーっと眺めていた。

てかお姉さん方めっちゃ綺麗な。顔面偏差値高いねこの宿屋。高級だからですかね……？



そして何故皆様一様に柔かな笑みを浮かべてらっしゃるの。やっぱお察し案件なの？？



「Aちゃん？もしもし、Aちゃん」

「……善逸君、ここって美人が選り取りみどりだね」

「急にどうしたの！？」

「いや、なんとなく」



じーっと美人なお姉さんをガン見したら、彼女は笑みを浮かべて会釈した。綺麗……何もかもが綺麗です凄い……ちょっと目が覚めた。



「良く分かんないけど、兎に角冷めちゃう前に食べよう？」

「………ん」



しかし彼は余程お腹が空いていたのか、私の発言を特に気にした様子も無く箸を取り、「頂きます」と手を合わせた。………てっきり彼女達に何かしらの反応をすると思ってたけど、意外……



「……え？俺の顔に何か付いてる？」

「いや、別に……めっちゃ姿勢良いなって、思った」

「え〜っ本当？嬉しいな、じいちゃんに厳しく躾けられた甲斐があったよ〜」



ああ、やっぱり。君の教養有りまくりな礼儀や作法は全部お爺様によるものか。

私も習って背筋を伸ばし、「頂きます」と手を合わせた。………てかすっげえ量だな、朝食の量なのこれ？



.

圓肆、『甘い味』→←圓弐、『いつもの君で』

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す