圓、『温もりに包まれて』 ページ16
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________なんて。
………ところで。雰囲気をぶっ壊すようで悪いが、散々泣いた所為で眠気が物凄い事になった。今ならの○太くん並みの速さで眠る自信がある。
善逸君にしがみ付いた状態で、温かな温もりに包まれ思わず欠伸をこぼす。
「えっ、眠いのAちゃん」
「なんかもう、感情の起伏が激しすぎて疲れた……あと泣き過ぎた……眠い」
「嘘……俺まだ、ええ………」
「……君はいつまで目を瞑ってるの」
「眠ってるの?起きてんの?」と若干眠気のせいで対応が雑になり、彼の瞼をこじ開けようとしたが「駄目駄目お願いやめて」と抵抗され、アッサリ手を掴まれた。
「…………ごめん、眠い、から……もう君の好きにして……なかに出さなきゃなにしてもいいから……」
「投げ槍過ぎるよAちゃん。そんな夜這いみたいな真似したくないよ俺」
「じゃあ……一緒に、ねよう、よ」
「………」
「………ぜんいつ、くん……?」
「…………………その前に厠行ってくる」
「そっかぁ……」
へら〜っと笑い、ヒラヒラと手を振る。
重くなる瞼に抗うことなく目を閉じた。
少しして、戸が開いて去って行く足音が聞こえた。寝る前にトイレ行くタイプなのかなぁ、あの子……分からないけど……もう、寝よう……
久し振りに質の良い眠りに就ける気がする。そんな確証のない自信があった。身体を丸めるように、彼が居た温もりへ無意識に手を伸ばして、そして、ゆっくりと意識を飛ばした。
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葵羽〜best friend group〜(プロフ) - 善逸の誕生日ということで、「善逸君はぴば!」のお話を見にきました…何回読んでも面白い…凄く好きです…! (2020年9月3日 14時) (レス) id: bccf6ec4c9 (このIDを非表示/違反報告)
聖 - 面白いです!更新頑張ってください! (2019年9月17日 20時) (レス) id: 5aaa39b99e (このIDを非表示/違反報告)
もこ - とてもすき! (2019年9月17日 12時) (レス) id: fcbb1370f0 (このIDを非表示/違反報告)
まえむ - え、鴉かっけぇ…続きが気になりすぎます!!!更新頑張ってください!! (2019年9月17日 1時) (レス) id: 572cac2bfb (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 更新ありがとうございます!何だかハラハラする展開…!続きも気になります(o>ω<o) (2019年9月15日 5時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱんこ | 作成日時:2019年9月1日 11時