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虚捌、『女の百面』 ページ14

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ああ〜……涙が止まらないんじゃ〜〜………

堰を切ったように涙が落ちてくる。私、今日どれだけ泣けばいいのだろう、この台詞なんかの歌詞にあった気がするわ気のせい?



善逸君は「よしよし」と背をぽんぽん優しく叩いてくれる。そんな子供みたいな扱いしないでよ、私の方がお姉さんなんだよ?



「うわきだよ、立派なウワキ。初めてそんな破廉恥な真似しちゃった」

「俺が正式な恋人になるんだから、乗り換えって事で良いんじゃない?」

「乗り換えって君、電車みたいなこと言っちゃってさ」

「でんしゃ?」

「違うな、汽車かな」



言い直しても彼にはぴんと来てないようで首を傾げていた。君ってば一々可愛い動作をするよね、さっきから負け続けてる気がする。



「………痛いのは嫌。苦しいのも嫌。悲しいのも嫌。鬼に食べられるのも嫌。こんな面倒な私ですが大丈夫ですか」

「全然大丈夫。君に嫌な思いはさせない。鬼は………頑張って、刺し違えてでも倒すから」

「さしちがえてでも……」

「君には指一本触れさせたりしない。君が死ぬくらいなら俺が犠牲になる」

「………嫌ぁ、それは嫌ぁ……犠牲にならないで、一生かけて私を守って……1人にしないで」



君が死んだら意味無いじゃん結局駄目じゃん、

彼の顔を下から覗き込むように見つめる。睨み付けてるみたいな体勢になってはいないだろうか、そう心配したが何故か生唾を飲み込んだ様子の彼は私を見下ろし、唇にそっと接吻を落とした。



「煽ってるの?……それとも無自覚?」

「煽っては無い。寧ろさっきからお口をくっ付けるたびにこの苦さを共有出来て嬉しい」

「…………アレってこんなに苦いんだね」

「なんならまた出す?」

「君が良いなら……」

「………」

「ねえ本当に、その顔本当にさ、ねえ、分かってやってるでしょ、ねえ」



んふふ、君は私のこのショボくれた顔に弱いんだね。なっさけない面晒してますが、君がそんな弱くなるならまたやってやろ。



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虚玖、『月』→←虚漆、『誓い』



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設定タグ:鬼滅の刃 , 我妻善逸 , トリップ   
作品ジャンル:恋愛
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葵羽〜best friend group〜(プロフ) - 善逸の誕生日ということで、「善逸君はぴば!」のお話を見にきました…何回読んでも面白い…凄く好きです…! (2020年9月3日 14時) (レス) id: bccf6ec4c9 (このIDを非表示/違反報告)
- 面白いです!更新頑張ってください! (2019年9月17日 20時) (レス) id: 5aaa39b99e (このIDを非表示/違反報告)
もこ - とてもすき! (2019年9月17日 12時) (レス) id: fcbb1370f0 (このIDを非表示/違反報告)
まえむ - え、鴉かっけぇ…続きが気になりすぎます!!!更新頑張ってください!! (2019年9月17日 1時) (レス) id: 572cac2bfb (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 更新ありがとうございます!何だかハラハラする展開…!続きも気になります(o>ω<o) (2019年9月15日 5時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱんこ | 作成日時:2019年9月1日 11時

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