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虚伍、『嘘の無い』 ページ11

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突然のプロポーズ。嫁ぎに来いって、君、何で?



「善逸殿」

「うん?殿?」

「善逸君、それって求婚ですか」

「うん」

「返事は」

「わん」

「ごめん冗談。君は人間君は人間」

「君の為なら犬にだってなれる」

「ここぞとばかりに言わせてもらうけど、昔君のこと「忠犬善逸君」って呼んでた」

「急な告白に戸惑いを隠し切れないよAちゃん」



ごめんな……遠き日の思い出の中に犬耳生えた君の姿がチラつくんだ……利口な大型犬。ホントごめんな、君の人権も危うかったな。



「まあでもそんな事は良いんだよAちゃん」

「忠犬で良い、と」

「話進まないからちょっと無視させてもらうね。……そんな顔しないでAちゃん、君分かってやってるでしょ」

「今日は君の弱点いっぱい見つけた」

「うん分かった。俺も見つけたからお互い様」

「お互い様」



「Aちゃん。俺と、結婚してください」



そう言って、彼は私の正面に座り、こちらを見つめた。

今度こそ純粋なるプロポーズ。昔みたいに喚くような「結婚してください!!!」事件とは違う、違うけど。



「せめて正式な服装に身を包んだ上で言って頂けたらと思います」

「………それは確かに思いました」



お互い一糸纏わぬ生まれたての姿(笑)だからね。一応各々布団やらで隠しているけど丸見えだからね。

善逸君も今更気付いたようで項垂れていた。君って本当に決めるとこ決めれないよね、



「でもそこが君の良いところだね」



うふ、と笑った。ちょっと笑い方が気持ち悪かったかもしれない。
そんな私を見ていた彼は目を丸くし、何故か破顔して同じようにうふふ、と微笑んだ。



「本当に綺麗だよ、Aちゃん」







涙を流してヘッタクソに笑う私にそう言ってくれるのは、多分君だけだよ、善逸君。



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設定タグ:鬼滅の刃 , 我妻善逸 , トリップ   
作品ジャンル:恋愛
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葵羽〜best friend group〜(プロフ) - 善逸の誕生日ということで、「善逸君はぴば!」のお話を見にきました…何回読んでも面白い…凄く好きです…! (2020年9月3日 14時) (レス) id: bccf6ec4c9 (このIDを非表示/違反報告)
- 面白いです!更新頑張ってください! (2019年9月17日 20時) (レス) id: 5aaa39b99e (このIDを非表示/違反報告)
もこ - とてもすき! (2019年9月17日 12時) (レス) id: fcbb1370f0 (このIDを非表示/違反報告)
まえむ - え、鴉かっけぇ…続きが気になりすぎます!!!更新頑張ってください!! (2019年9月17日 1時) (レス) id: 572cac2bfb (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 更新ありがとうございます!何だかハラハラする展開…!続きも気になります(o>ω<o) (2019年9月15日 5時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱんこ | 作成日時:2019年9月1日 11時

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