ライラックの花束を【2】 (ページ7)

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「たけのこ以外にも
めっちゃお母さん持たせてた…入る？」

「今日食い切れなくても数日かけて味わう！
いただきます！」

席に着くと床に落ちているものに気づく

……お花のイヤリング

手に取り口に出すか迷ったけど、

「海斗」

「ん？」

「あのこれ…落ちて、た」

一瞬で空気が変わる

そもそも彼女いるならこの状況ってまずくないのか

やっぱり帰ればよかったと思い巡らす

「違う！違うから！
多分、この前サークルで宅飲みした時ので」

嘘をつく時、海斗は分かりやすいから
多分言ってることは本当なんだろうなと思う

「ほんとに、彼女とかじゃないから。
そこはちゃんと言っておきたくて
…ごめん大声出して」

「そんな必死にならなくても(笑)
付き合ってて浮気したみたいな勢いじゃん」

「………いや、なんか誤解されたくないじゃん」

それはなんで？と聞きたいけれど

そんな勇気はなくて思わず黙り込む

「十分伝わった！
海斗ママにも言わないから、女連れ込んでるって」

「だから連れ込んでねーって！
しかも、それびびって訂正してるんじゃねーよ！
…てかAこそ大丈夫なの、彼氏」

「あ、別れた、よ」

「なんで？話、聞いてもらえなかったの？」

「いや、それ話せた。
しばらくして、また別の理由で！理由は内緒！
もう食べよ！！冷めるから！！」

すっかり元通り騒がしくなり

気付けば帰る時間になっていた