ライラックの花束を【2】 (ページ20)

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松倉side

「まつく、めっちゃいい曲じゃん！
まじで、学祭ライブのトリにしようこれ！」

夏休みが終わり、

学祭まであと1ヶ月を切った頃、

本格的にライブの音合わせの毎日を過ごしていた。

大学最後のライブ、

どうせなら何か大きい挑戦がしたい。

そう思い、勢いで作ったラブソング。

バンドのメンバーもみんな気に入ってくれて

ライブのトリ曲に決まった。

「噂の幼馴染か。なに、ライブで告っちゃう感じ？」

完全に面白がった質問が飛んでくる

「…いや、学祭では告らない。春に告る」

「へー、でもライブには来るんだろ？」

「うん、最前のど真ん中陣取るって張り切ってた」

その時のAの張り切った顔を思い出し、

思わず笑いそうになる

「幼馴染おもろすぎだろ、
じゃあまじで、残りの日数がんばろーぜ」

理解のあるメンバーでよかったなと思いながら
部室を後にした