猫ちゃん (鞍馬祢音 / ギーツ) ページ3
「Aちゃん、お願いがあるの!」
『絶対に嫌だ!』
ニコニコしながら此方に歩み寄る祢音ちゃんに私はビシッと言う。
彼女の手には猫耳カチューシャが握られている。
これで五回目だ。
それはなんの数字か。
答えは──
「Aちゃん、これ付けて! 絶対似合うよっ!」
『いや、なんか恥ずかしいし……そんな柄じゃないし』
ここは私の部屋。
そして今、私は祢音ちゃんに猫耳カチューシャをつけることをお願いされています。
祢音ちゃんは似合うんだよね、絶対。
「え〜? 可愛いと思うけどなぁ。 A猫ちゃん」
拗ねたようにそう呟きながら此方に更に歩み寄ってくる。
いや、だから恥ずかしいし絶対似合わないってば!
「……じゃあ、私もつけるから、Aちゃんもつけて!」
『変でも笑わないなら……』
祢音ちゃんは頷き、話は決まった。
数刻後。
「ジャーン! どう?」
『可愛い……! 似合ってるよ、祢音ちゃん!』
流石祢音ちゃん。
すっごく可愛い。
「さて……Aちゃんも」
うう……やっぱり付けなきゃだよね……約束は約束。
覚悟を決めてつけよう。
私はカチューシャを受け取り、恐る恐る付けた。
祢音ちゃんは目を見開いたまま、スマホを取り出し──
何故か高速でカメラで写真を撮り始めた。
『ちょ、撮らないで〜〜!?』
「あ、可愛すぎてつい……」
祢音ちゃんはそう言いながらスマホを置く。
そして……
「A猫ちゃん可愛い。 飼いたい!」
『……え?』
まるで恋する乙女のように語り始める祢音ちゃん。
「それで毎日一緒に居て、毎日撫でてあげて、毎日ぎゅってしてあげたいな」
『えっと……祢音ちゃん?』
「つまりはAちゃんは可愛いってこと!!」
そう言って祢音ちゃんは満足そうに先程の写真を見始めた。
……まぁ、祢音ちゃん嬉しそうだし、いいかな。
好きの証 (ヨドンナ / キラメイジャー)→←おやすみ中の君に ( 明神つかさ / パトレンジャー)
50人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
塩乃藍(プロフ) - サトミ(三日月)さん» ありがとうございます!✨ (11月13日 1時) (レス) id: 2ead1766dd (このIDを非表示/違反報告)
塩乃藍(プロフ) - 霧乃成さん» ありがとう〜!✨ 口調頑張ったから嬉しい! (11月13日 1時) (レス) id: 2ead1766dd (このIDを非表示/違反報告)
サトミ(三日月)(プロフ) - ラケシスちゃんが可愛すぎます…ラケシスちゃんにチョロいなんて言われたらもう…最高です! (11月12日 13時) (レス) @page24 id: 30bd0e0ce7 (このIDを非表示/違反報告)
霧乃成(プロフ) - ラケシスちゃん可愛すぎる……!!口調とかも本編そのままですごい✨塩ちゃん天才なのか??そうか天才だ……!! (11月12日 7時) (レス) @page24 id: b594f7e6a6 (このIDを非表示/違反報告)
塩乃藍(プロフ) - サラさん» ありがとうございます! リタ様良いですよね! (8月27日 20時) (レス) id: 2ead1766dd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ