あの星は今【アイカツスターズ！】 (ページ12)

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Star 11☆ ページ12

数刻後。
私はエルザに呼び出された。
なんだろう……話って。
冷や冷やしながらヴィーナスアークに向かう。
近づくにつれ、海風が強くなる。
それは私を不安にさせるには十分だった。
執事に名前を言い、執務室に通される。

『……エルザ、来たよ』

私の言葉にエルザはいつも通り微笑み、此方に顔を向けた。

『それで、話って……』

「ユメ・ニジノの元を訪ねたそうね、A。
それで、どうだったかしら？」

『うん、すっごく刺激受けた。四ツ星、面白いね』

私の言葉にエルザは頷き、口を開いた。

「…………ミサト・ナナセ」

エルザがその名前を口にした瞬間、私は息がしづらくなる。
出てきた言葉に何も言えない。
未だこの名前に縛られている。
忘れたくても忘れられない。私にとってその名前は思い出したくないのだが。
俯く私に畳み掛けるように、エルザは。

「A、私は貴女ともう一度アイカツがしたい。貴女と競うのはなかなか悪くなかったわ。貴女はミサトの呪縛から解き放たれないといけないの」

そう言うエルザの瞳はまるで私を心配するかのように揺らいでいた。
私はただただエルザを見つめることしか出来ず、時間が過ぎていく。

わかったのは……またアイカツを始めてもいいかと思っていることだった。