22世紀は何からはじめよう【S.O】 (ページ7)

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裕貴｢ここのシェフの鴨肉のコンフィが絶品でね、Aにも食べさせたかったんだ｣

それがどんな料理なのかイマイチ想像もつかなったけど、適当な相槌でとりあえず返す

ホテルの最上階からの夜景は綺麗で

この夜景は何百人、もしかしたら何千人もの人が残業して作っているというのに自分は優雅にディナーしていることに少し罪悪感を抱く

代わる代わるウェイターたちは綺麗に盛られた料理を次々と持ってくる

味は当然美味しくて、思わず顔が綻ぶ

裕貴｢その顔が見たかったよ｣

ワイングラスを傾け微笑む彼

｢全部美味しいよ！
いつも美味しいもの食べさせてくれるから太っちゃうな、、｣

裕貴｢Aは少し太ったくらいの方がいいんだよ
じゃないとなんかあったら骨折れちゃいそうで僕心配だよ｣

思わずドキッとする

まるで俺が殴っても骨が折れないように肥えさせてるんだよって言われてる気分

裕貴｢今日、俺の家泊まりに来なよ｣

明日はお互い仕事だし、てっきりご飯食べて終わりだと思ってた読みが甘かった

家には智くんいるし、心配かけたくないな

｢あ～今日は帰るよ
明日も仕事でしょ？また今度にしよ？｣

裕貴｢久しぶりに会えたのに、Aはもう少し一緒にいたくないの？｣

｢いや、いたいけど明日も仕事だし
新しいプロジェクトで最近忙しくて朝も早いからさ？｣

裕貴｢俺の家から直接行けばいいよ
その方が会社からも近いでしょ？｣

正論でどんどん詰めてくる彼に逃げようがない

というか最初から私に拒否権なんて、元々ない

｢そ、だね
じゃあ泊まってこうかな｣

裕貴｢嬉しいな
この間珍しいワインを見つけてね、一緒に飲みたいって思ってたんだ
じゃあ、行こうか｣

彼はウェイターを呼び、会計を済ませると

私の腰を抱き寄せ歩き出す

まるで逃がさないぞと牽制してるみたいに

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