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マンションから出ると、待たせていたタクシーに乗り込み
智くんは羽織っていたカーディガンを私にかけ
手を握ってくれていた
｢智くん、ありがとう｣
智｢ううん、もっと早く行ってればよかったね｣
｢なんで、マンションにいるって…わかったの？｣
智｢実はずっとつけてたんだ2人のこと
俺がAからの連絡見たのは夕方であいつに会ったらAが危ないって思ったから会社に行ったらちょうど2人いるんだもん
心配でつけてきちゃった、ごめんね｣
｢そうなんだ、連絡ずっとないから心配したんだよ｣
智｢ごめんね、
今連絡したらあいつに俺たちのことバレるかもって思ってあえて返さなかったの
けど家に連れ込まれててやばいと思って連絡しても既読のまま返信こないしマズいと思って行ったらもうA倒れてるし焦ったよ｣
握られていた手の力が強くなったのがわかった
智くんが来なかったら今ごろ私はどーなってたんだろ
そう考えるだけでゾワっとする
突然うちに来た不思議な人
けど温かくてふにゃふにゃで頼りないと思いきや有言実行で私を救ってくれた救世主
もう1つだけわかったことがある
智くん情報その3
私、智くんに惹かれてるみたい。
智｢とりあえず、お風呂で温まってきなよ｣
智くんの勧めでそうすることにした
首と背中には痛々しい新しい痕
でももう増えることはない
そう考えるだけで心が満たされた
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作者名：夢叶 | 作成日時：2019年8月25日 22時
