#宿 ページ17
『ふぅ………今日はゆっくり休みたいなぁ。
明日から全国だし、ベンチ入るから……』
烏養 「あー、お前らに見て欲しいものがある！」
澤村 「1回戦の相手の見直し、ですか？」
烏養 「いや、それはとりあえず後でいい。
滝ノ上電器店渾身の俺すげぇ動画だ！」
おお、なんか凄そう！
そしてやはり予想通りのクオリティ。
感動。
やば………いいね、これ見惚れるわ。
お兄ちゃんも、西谷先輩も、スガさんも
日向も影山も全員かっこいい！
月島のどしゃっとはいつ見ても気持ちいいねぇ。
澤村 「じゃ俺はこれから先生と監督者会議だから、くれぐれも問題児を頼むぞ。縁下」
縁下 「はい。」
菅原 「なんだよ〜、副キャプテンの俺に頼めよ〜！」
澤村 「お前は何かと悪ノリするからダーメ。それにどうせ、Aとイチャつくだろ。」
菅原 「ちぇー。…まあ、確かにそうだけど……」
何もそこまで言わなくても
なんて落ち込んでるスガさん。
イチャつくとか言って、スガさんはこの時間普段勉強してるから私は邪魔しない。
それに、お風呂の時間だしね。
あとは、1回戦勝ち進んだ時に当たる稲荷崎高校に関しても調べたりしないと
ユースで一緒だった、宮侑さんのいるチームだ。
菅原 「A、こっちおいで。」
3人でお風呂からあがると、そうスガさんに声をかけられた。
なんだろ。
『？どうしました？』
菅原 「スガさんが、髪を乾かしてやろう！」
『ふふ、嬉しいです！
でも、今日はちょっとやることがあるので、その用意してからでもいいですか？』
菅原 「どうぞどうぞ。」
と私はパソコンと、DVD
それから筆記用具を持ってスガさんの前に座る。
菅原 「何してるの？って、稲荷崎の試合…？」
『はい、1回戦勝ち進めばシード枠である稲荷崎と当たります。
負けるとは思っていないので、先に調べておこうかな、って。』
菅原 「ほー、なるほど…。いつもいつもありがとうな。」
潔子さんや仁花ちゃんは、その他のマネージャーの仕事を沢山してくれている
だから
私は私にしか出来ないことをしっかりやらなきゃいけない。
そういうことです。
『……やっぱ………すごいなぁ。
見てて楽しい試合だ。稲荷崎戦は。』
菅原 「(ほんとに、頼りになるマネージャーだな……
けど、あんま無理して欲しくはないな。)
頑張りすぎんなよ？」
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