兄に妬みを。父には承認欲求を。３【僕のヒーローアカデミア】 (ページ9)

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冷猫は泣きながらその場を後にする

前をよく見ていなかったせいか、誰かとぶつかった

爆「あ？」

爆豪だ。ついさっきまで部屋にいたのだが、あまりのうるささに耐えきれず降りてきたのだ

冷猫は顔を上げず、階段を駆け上っていった

爆豪は今の状況に固まる。うるさいから黙れと文句を言ってやろうなんて気はどこかへ消え去った

とても静かな共同スペース。戸惑っているクラスメイト。頬を押さえて立ち尽くしている轟。そして極めつけは泣きながら去っていった冷猫

爆「…お前、アイツに何言った」

爆豪が轟の元へと歩く

爆「っさっさと答えろ！！！！」

切「爆豪落ち着けって！！」

そして轟の胸倉を掴んで怒鳴りつけた

爆豪は冷猫をずっと近くで見ていた

体育祭で轟が家の事を緑谷に話している時も、新幹線で父親と話している時の表情も、職場体験中に語ったエンデヴァーへの想いも、全部全部見ていた

冷猫が抱えているモノも全部とは言い切れないがある程度は想像が出来る

轟「……っお前には関係ないだろ！！」

爆「巫山戯ンじゃねェ！！！」

どれだけやっても誰も見てくれない。兄ばかりに注目がいって、自分には何一つ目もくれやしない。どこにも吐き出せずどんどんどんどん溜まっていく劣等感。嫉妬。憎悪。妬み

爆「てめェアイツが今までどんな思いで過ごしてきたのか知ってて言ってんのか！！？」

相「何やってんだお前ら！！！」

恐らく誰かが呼んだのだろう。私服姿の相澤が二人を引き剥がす

相「爆豪、これ以上話をややこしくするな。…お前ら何があった」

切「冷猫と轟の野郎が喧嘩始めて、それで……」

切島は何があったのかを簡潔に説明した

相「…分かった。お前らはもう寝ろ。明日も学校はあるからな。轟はちょっと俺と来い」

轟「…分かりました、」

相澤は轟を連れて寮を出ていった

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これからの轟sideをつくるか否か…正直ちょっとめんどいかも

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