兄に妬みを。父には承認欲求を。３【僕のヒーローアカデミア】 (ページ29)

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それから数日、特に何の問題もなくいつも通り過ごしていた

何か変わった事があるとすれば、冷猫と爆豪の距離がより一層近くなったぐらい

二人でご飯を食べる頻度も寮へと帰る頻度も増えていた

とある休日、冷猫は共同スペースにあるソファの上で寝転がっていた

テレビの画面をぼーっと見つめて、他は何もしない

爆「何やっとんだてめェは」

『見ての通り、寝転がってテレビ観てる』

爆「面白ェんかソレは」

『……全然』

冷猫は起き上がって伸びをする

爆「それなら今から自主練付き合えや」

突然の誘いに冷猫は目を丸くしながらも、良いよと答える

『でも、どこでするの？』

爆「この寮の裏ンとこ。スペースあんだろ」

『へぇ、あそこって使って良いんだ』

爆「モノ壊さねぇ程度ならな。はよジャージに着替えてこい」

『はいはい』

冷猫は着替えて、既に爆豪がいる寮の裏へと向かった

それからはかなりガチ目の自主練をした

冷猫は空を飛ぶ時の氷の大きさをどうにか小さく出来ないか、と考えた

前まではでっかい氷の上に乗っての移動だったから小回りが効かなかったし、何より氷を生成するまでの時間が惜しい

そこで思い付いたのが足の半分程の大きさの氷を二つ生成し、それぞれ両足裏の土踏まず辺りで踏むようにソレに乗って飛ぶ…みたいな

これも前と同じように慣れるまでにそれほど時間がかからず、何より時間ロスが減って細かい動きまで出来るようになった

爆「また新しいのか」

『ちょっと改良を入れたヤツ。結構小回り効くようになったよ』

冷猫は飛んで見せる

爆「…曲がりたい方の足に体重を掛けたらもっと小回り効くようになンぞ」

『…マジ？』

爆豪の言う通り、全身ではなく曲がりたい方の足に体重を掛ける。すると、かなりギュンと曲がれるようになった

でも、これを猛スピードの状態でするには体幹とか腹筋とか今よりももっと鍛える必要がある

全然やるけどね

そして自主練が終わったのは夕方頃で、その時にはもうかなりヘトヘトだった

何故爆豪は私を自主練に誘ったのかは知らないが、何かとても楽しかった

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