英雄に非ずんば。【僕のヒーローアカデミア】 (ページ38)

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『ヒーローが実力主義だと思ってない？』

爆「実際そうだろ！！てめェ何言ってんだ！！」

『それは男だけ』

爆「あ”ぁ”！？」

杏咒は爆豪を見下ろした

『女はね、実力があっても顔が良くないと舐められる。当然、良くても実力がなければ舐められる。女の英雄が求められるのは”実力”じゃない、”完璧”なの。それ、分かる？』

爆「てめェが面倒くせェのは良く分ァったよ！！！」

爆豪は上空にいる杏咒に向けて爆破を撃った

しかしそれも杏咒の暴風により吹き飛ばされる

『”西凰家に非ずんば英雄にあらず。英雄に非ずんば人に非ず”。この言葉の意味、分かる？』

”西凰家でなければ英雄でない、英雄出なければ人でない”

『エリート英雄者の家系、御三家の一つ西凰家。そこでは完璧なんて当たり前。”西凰家相伝の個性を引き継いでいる事”。それ以外は落伍者として英雄者人生がスタートする。その中でも無個性は勿論、女はスタートラインにすら立たせてもらいない事もある』

爆豪は上空にいる杏咒を睨みつける

『逆を言えば、ヒーロー以外の道は決して許されない。ヒーローになることを大前提とした教育が幼少期から行われ、一切の自由は許されない。あんた達が友達と仲良く遊んでいる間に、私達は家で拷問にも等しい訓練を受け、それが出来なければ光一つ入らない懲罰房に投げ込まれる。食事も満足に与えられず、次来たときには死んでいるなんて事はザラにある

そんな人間の尊厳すら与えられないような家で操り人形の如く一生を過ごす。あんた達が当然のように享受している環境を手にするのに、私達がどれだけ苦労しているか。平気で”トップを目指す”なんて言えるその頭で、よく考えたら？』

爆「……ごちゃごちゃごちゃごちゃうるせェなァ…」

その言葉に杏咒は爆豪を睨み付ける

爆「てめェは恵まれた人間が後ろ指差されりゃそれで満足かよ。てめェがどんな生い立ちだろうと俺は完膚なきまでの１位を目指す…！てめェがどれだけ不幸でも俺は絶対ェ曲げねぇ！！

”完璧”も”理不尽”も応える義務が何処にあンだ！！てめェの人生は仕事かァ！！？」

爆豪は杏咒目掛けて一気に飛び上がった

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