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結局、半ラーメンですら半分でギブアップ。
普通のにすればだなんてどの口が言ってたんだ。
残りはその通りふっかのお腹に、最後まで美味しそうに食べた彼は上機嫌だった。
いや、多分そう見せている。気を遣って。
外に出てその寒さにびっくりする。
2人と別れた時には止んでいた雪がまた降り出していた。
「さーむっ」
空を見上げて黙ってその雪を見ながら歩いていた。
隣のふっかがそう言って、肩をすくめてポケットに手を入れた。
「佐久間がさぁ、ずっと言ってたんだよ。4人で遊びたいって」
そのまま彼も少し上を見上げながらそんな事を言う。
「じゃあお前から誘えよって言っててさ」
「言ってたよ、４人で遊ぶの好きだって」
「そ、なんか気にしてるみたいでさぁ。俺らが寂しいんじゃないかって、余計なお世話だわ。笑」
それはあくまでも冗談が乗った上での言葉だろうけど、さっくんが私たちを大事にしてくれてるからこそだ。
でも、私があのカップルを微笑ましく思うように
別に変な意味はなく私と凛、そして私とふっかが仲良くしてるのが嬉しいんだろう。
「ずっとふっかと仲良くしてあげてって言われたよ。しょうがないな」
「なんで俺が寂しい前提になってんの？笑」
別に、ふっかに彼女ができたりすれば2人で遊んだりはしない。その彼女が異性のいる場に行かれるのがイヤなら4人でだって無理に集まろうとはしないだろう。
まぁ、彼も彼でそんな人を彼女にはしなさそうだけど。
「……でも、次第に会わなくなっていきそうだよね」
それに歳を重ねれば自然と疎遠になるものだと思う。
例えば
もし凛とさっくんが結婚して、もし子供をつくる決断をしたならばこうやって気軽に会える頻度も少なくなるだろうし。
私たちだって今は会える距離にいるけど何かしらがあって遠くに行くかもしれない。いろんな事情が生まれて忙しくなって会う暇さえなくなるかもしれない。
「…なーに寂しいこと言ってんだよ、俺お前らとずっと遊ぶ気でいるんだけど？」
肩で私を軽く押したふっか。
見上げると優しく笑っていた。
「それともなに？どっか行く予定でもあんの？まじそんなんあったらすぐ言ってくんないと困るからね」
「別にないけど」
「じゃあそんなしんみりすんなよ。気分落ちてんなら明日飲みにでもいくか？」
「やだよ、勘弁」
そんな冗談に思わず笑ってる自分がいる。
結局、彼の優しさには勝てない。
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2024年3月29日 22時
